真っ白な雪と足跡と

 夢物語ってタイトルにあるにも関わらず、最近の夢はしっかり覚えていられなくて、マンネリのトイレを探す夢ばかり(笑)。

 

 これは年を重ねたから? (違うよ!?って言われたい(汗))


 今回も夢のお話じゃなくて、食神の話でもなくて、 小学校低学年のころの かいりちゃんの物語です。


 ガキんちょの かいりちゃんは、小学校がちょっと遠くにありました。学区(?)がギリギリの所だったみたいで、子どもの足で20分ほど歩いたんじゃないかな~? というところに学校がありました。


 ガキんちょ かいりちゃんは、学校までの間にお友達をピックアップして集団登校するスタート地点だったわけです。3人くらいだったかな? 毎日とっても楽しくみんなとわいわい言いながら登校していました。


 学校から一番近いお友達の家は、学校の門のすぐそばにあったので、お迎えに行くというより、学校までの最後の休憩所みたいな場所でした。ユキちゃんが準備を終えて出てくるまでの間、そこにいるワンちゃんと遊び倒すのがガキんちょ かいりちゃんの日課でした。


 可愛かったな~。ある時は押し倒され顔じゅうベロベロ舐めまくられ、大人に救出される。ということもあった日々。

 ガキんちょ かいりちゃんは泣くでもなく、助けられた時もヘラヘラキャッキャキャッキャ笑い転げていました。とても楽しかったのです!


 さて、ここからが本題(笑)。ある雪の降った日のこと。


 深々と雪が降り積もり、目覚めたら外は一面の銀世界!いつもは暗い地面がキラキラしてるんです。朝からテンション爆上がりです!


「行ってきまーす」

「気を付けるのよ」


 いつもより少し早めにお家を出発したガキんちょかいりちゃん。お気に入りの長靴、ポンチョみたいなレインコートを着て、みんなのお家をめぐります。


「わーい。雪だよー。フカフカ~」

「ねぇ~。フカフカだよねー。えいっ」


 バフン。雪が顔面に当たります。学校に行くのを忘れて雪合戦がはじまりましたよ。


「ほら~、みんな学校に行かないと。気を付けていってらっしゃい」

「「はーい」」


 誰も歩いていない、真っ白な地面をめがけて自分の足跡を付けます。これが楽しいのです。未だに雪が降ると…、大人げないかいりさんがいるのです。


「ほらぁ~見てみて!」


 ガキんちょ のかいりちゃん、ちょっといい気になって雪の上でジャーーンプ!




 ドカっ。


「「!!!!!!」」


 そうです。ガキんちょかいりちゃん、雪に脚をとられ…漫画のワンシーンの様に空を見上げて宙を舞い、背中から雪の上にドーーーン!


「いたたたっ」

かいりちゃん、大丈夫?」

「う、うん。えへへへ。コケちゃった(笑)」


 そこでハタっと気づきます。背中から落ちたら背中が雪に当たったのです。あれ~? ランドセルがあれば、背中は守られたはずなのに。おかしいな?


「あれ? あたし~ランドセルどうしたっけ?」

「えっ?」


 そうなんです。ガキんちょかいりちゃんは、あまりにも雪が嬉しくて、ランドセルを家に置いて出発してしまったのです。もちろん、かいりママも気づいてません。


 遊びすぎて遅刻ギリギリの時間。


「取りに帰る?」

「うーん…(汗)」


 校門で先生がちょっと困った顔をしています。


 お出かけ前は、持ち物指さし確認を忘れないようにね。っていうお話でした(笑)。




END

*転ばなかったら…きっとハイテンションのまま教室に行って、先生に呆れられていたことでしょう。今もキャッシュレスに慣れてしまって、お買い物に出かけたのにスマホしか持ってなかった…なんてことも。指さし確認いたしましょう…ね。

*今夜もお付き合いいただき、ありがとうございました!(ぺこり)

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