あんこまみれのコッペパンで遅刻なんて…言えない

 GWが始まり、ニュースでは高速道路の渋滞ニュースが流れています。


  かいりさんニュースを見て、こう呟きました。


「世の中のお父さんは大変だね。」

「何で?」


  かいりさんの隣でコーヒーを飲んでいた相方くん。目をぱちくりさせながら言いました。


「だって、前日まで働いてさ。翌朝早くから渋滞に巻き込まれてるわけでしょ?隣で奥さんやお子さんはぐっすり。辛いよね。」


かいりちゃんは、男目線で感想を言うよね。」

「なぬ?」


 働く人の目線と言って欲しかったなぁ~。なんて かいりさんは思っていたのです。

 

 そんなことがあって~GWも終わり、さぁ!明日から仕事なのだ!と言う日に見た夢のお話です。


 夢なのでね。今回も何でやねん\(-_-)っていう突っ込みを入れながら、クスクスってしていただけましたら幸いです!


※ ※ ※


  かいりさん、どうやら北海道に出張中のようです。一仕事を終えてお客様に教えてもらったコッペパンのお店にお立ち寄り。


  なぜ北海道だったのか、なぜコッペパンだったのかはわかりません(笑)。


 お店はビルの一角にあるようで、殺風景な場所にコッペパンがたくさん並んでいます。少し斜めになった台に、あんこ、きなこ、砂糖をまぶしたものがずら~と。


 食べ物好きな かいりさんは、お店のお姉さんにこう言いました。


「あんこのくださーい。たっぷりあんこ、はみだすくらいにいれてくださーい」


 お姉さんは、コッペパンの切り口がしまらないくらい大量にあんこを、これでもか!?これでもか!?と塗りたくって詰めてくれています。

  最後には、あんこの上にコッペパンが乗っかってるくらいに。 かいりさんあんこまみれのコッペパンの代金が気になり始めました。


―― も、もうそのへんで…。どのくらいお値段プラスされるかな…。


 そんなことを心配しはじめた時、会社の同僚の中村くんが遠くから走ってきました。


桔梗ききょうさん、何やってるんですか!?もう出発しますよ!」

「えっ?うそーっ」


  かいりさん思い出します。ホテルに荷物置きっぱなしだし、片付けもしてない。すぐに出発なんてできませんっ。


「中村くん、ちょっと待ってて!すぐ行くから!」


 この時 かいりさん、コッペパンのことなんて眼中にありません。慌てて部屋に戻ります。


 お部屋は角部屋のロビーに近い階段を昇った脇にありました。アンティークな感じの小洒落たお部屋。 かいりさんはここに、先輩の山木さんと同室だったことを思い出しました。


「山木さーん!もう出発ですって~!!」


 叫んでも山木さんの姿はありません。そうなのです…。山木さんはどうやら先に出発して待ち合わせの場所にいってしまったようなのです。


  かいりさん、めちゃくちゃ焦ります。人を待たせている上に、部屋の中は洋服や化粧道具やらなんやら、取っ散らかっているのですから…。


 もう、お洋服とか畳んで仕舞うなんてことはできません。大きなボストンバックに、がんがん荷物を放り込みます。


  そんなボストンバックなんて、 かいりさんのライフスタイルには存在したことがないものなんです。それでも多分 かいりさんのバックだと思って、とりあえず目に付くものをしまい、部屋を出ます。


「えっと、チェックアウトは!?」

「各自フロントでチェックアウトですよ!」


 いつの間にかそばにいた、中村くんも慌てて教えてくれました。


「了解!ちょっと待ってて!」


  かいりさん、お財布からカードを取り出し階段を降りて行こうとすると、下からイライラした大村部長が階段を昇ってくるのです。


「おはようございます!」


  かいりさん、何事もなかったように大村部長ににこやかに挨拶をします。そう、何事もなく想定内の顔をして、しれっと部長とすれちがいます。内心ひやひや。呼び止められて、遅れた理由を問われたら…何て言えばいいんだろう?なんて かいりさん思っています。


 コッペパンを食べたくて、あんこ大盛をお願いしていたなんて、口が裂けてもいえる雰囲気ではないのです(汗)


  そんなことを考えながら、階段を降りていくとそこには1台のバスが停まっていて、添乗員さんらしき見知らぬ女性と、運転手さんっぽいおじさんがお出迎えしてくれていました。


「あれ?チェックアウトは?」

「さぁ時間ですので、お席についてください」


 にこやかに添乗員さんが言います。


  かいりさん、お財布をとりだしクレジットカードをしまいバスに足をかけたところで目が覚めました。


※ ※ ※


「う~ん」

「どうした?」


 相方くんが不思議そうな顔をしてます。


「コッペパンがあんこまみれで、遅刻したの」

「うん?まだ5時だよ?」

「遅刻してないよね?」


 この後、スマホに夢のメモを書いてから頭の中で再生させて二度寝をしたのでした(笑)。



END

*明日は仕事だ!遅刻しちゃーだめだ!という気持ちが見せた夢なんだろうなーって思っています。でもね、かいりさん…よく遅刻しそうになる夢を見るんです。怖い怖い。

*今夜もお付き合いいただき、ありがとうございました!(ぺこり)

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