第4話 意外な街並み

俺が地上に行くとそこには人が集まっていた。


見たところだとただの野次馬といった感じの人たちばかりだけど、中には教会?の人のような感じの格好をしている人たちもいる。


…そしてなぜかみんな俺に頭を下げている。


まさかとは思うけど俺のことを神の使いでこれからこの世界を救ってくれるなんて思っていないよな?そうだよな?俺はまだこの世界のことが全くと言っていいほどわかってないんだぞ!


「われらが御方、この度はありがとうございます」


そう教会の人が言うと集まっていた人たちがより一層頭を深く下げる。


あーーこれ完全にそう思われてんな。あーーマジか。どうしよう。期待させたからには解決してあげたいとは思うけどちょっと話を聞いた感じ俺には厳しい感じなんだよな。


「すいませんが、だれか状況を説明してもらえませんか?それと皆さん顔を上げてください。私は神ではなく天使セラフです」


もうこうなったら世界を救うしかないじゃんか。これで失敗しても責めないでほしい。俺だって本当は戦いたくないしせっかく異世界に来たのならのんびりスローライフを送りたかった。


「状況ですか?リーシャ様から何か聞いているのではありませんか?」


「それなんですが、この世界に来るにあたってどうやら記憶が飛んでいるようでして、何が何だかわからないんですよ」


「あっ、そういうことでしたか。それなら教会に来ていただけませんか?そこで詳しく説明しようと思います」


「わかりました」


そんな感じで教会に行くことになったんだけどどうやらこの世界、文明が進んでるみたい。高層ビルって感じの建物はないけどどの建物も普通に日本にあってもおかしくないような建物だし服装なんかもちょっと古臭いけどまだ見たことがあるって感じのもの。


もし文明が進んでなかったら俺の知識を使って一儲けしようと思ってたのにそんなに現実はうまくいかないみたい。やっぱり俺のあこがれてたスローライフは難しいのか。


「ここが教会です」


ちょっと考えていたら教会についてしまったみたい。見た感じだとザ教会って感じの建物。俺はあんまり宗教とか興味なかったけど教会って言ったらこういう感じの建物を思い浮かべる。


「それでは中へどうぞ」


「ありがとうございます」


教会の扉をくぐると中は意外にも最先端。モニターとかおいてあるしちょっと教会とは似合わないような感じがするけど、それは俺の先入観のせい?


「それでは座っていただいて今の状況をお話ししましょうか」


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