ルーン

 ファンタジーにつきもののルーン文字ですが、実際に使われていたのは2〜3世紀とかなり昔で、現在、公的に使われることはないようです。


 WWII 中にナチス・ドイツが好んで使っていた、なんて話もあるのですが、それも魔術的な意味合いが強かったようで、つまり近代においては「ルーン = 魔術用の文字」といって差し支えなさそうです。


 ちなみにルーンが当時どのように使われていたかはちゃんとわかっていません。

 現代においては文字ひとつに対して幾つかの意味を持たせており、また文字の数はそう多くありません。


 でもって、なんとなんとこのよくわかっていない魔術文字、ちゃんと UNICODE に登録されているようで、Mac / Windows / iOS あたりでちゃんと表示されるようです。


 すげー。


 ▽


 ところで、創作物において、よく「人払いルーンを刻んでおいたのに」と言った使われ方をしているのを見かけます。


 創作なので、それで全然構わないとは思うのですが、正確にはこの書き方は誤りで、実際には「人払いルーン」など存在しません。


 正しくは「人払いルーンを刻む」となります。


 拙作「物理法則のアップデートに失敗しました」でも「不可逆 ― Unforgettable You ―」7話に登場します。


 作中の使われ方は以下の通り。


 =====


 選択されたルーンは〈ハガル〉。


 =====


 「ᚺ」の意味は「ひょうあられ」、転じて「変革・破壊」とされます。

 雹も霰も前触れなく降ってくるため、占いなどでは「突然のアクシデント」を意味します。


 参考にしたページ(Google 検索で上位3位以内にヒットしたページ)では「人類や自分自身の力が及ばない、強力な力のシンボルです。」とあります。


 ルーンには正位置と逆位置があるものもありますが、この文字はひっくり返しても見た目が同じため、正逆どちらでも意味は同じなんだそうです。


 今回は PC-Talker Neo にて読み上げてみました。

 括弧などは設定で消すこともできますが、あえてデフォルト状態で読み上げています。



 ## PC-Talker Neo

 せんたくされたるーんは やまかぎかっこ やまかぎかっことじ まる



 ## 総評 :

 思った通り、ルーンは読み上げられません。

 当たり前っちゃ当たり前なのですが、PC-Talker ver.10 でダメだったので一縷の望みをかけて最新版の Neo を使ってみました。

 結果はご覧の通りです。



 ## 参考文献

- Wikipedia - ルーン文字

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%B3%E6%96%87%E5%AD%97


- ダックワークスさま - ハガル・ハガラズ【ルーン文字解釈】雹(ひょう)・霰(あられ)

https://duck-works.com/column/rune-dictionary-hagalaz/


- 資格の諒設計アーキテクトラーニングさま - ルーン文字ってなに?ルーン文字の種類と読み方について

https://www.designlearn.co.jp/rune/rune-article03/


- wirotte(ウィロッテ)さま - 【ルーン占い】ルーン文字「ᚺ|Hagalaz(ハガラズ)」の意味と魔術的要素

https://wirotte.info/rune/hagalaz/

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特殊文字の読み上げと表示についての研究 カイエ @cahier

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