(続き2)

ぽけーっとしている私を横目に、彼らは話を始める


「えみぇでぇーなん?」


「ふいぃーにぇへんっけみてぇやら」


「たらひーねぇにぇへんげがいっぺぇ!なでぇいぃいーてぇんけーつ」


わからない…目の前の鉄製の甲冑を着込んだ二人は何と言っているんだ?

にほん…語?らしく聞こえるけど、わからない…

ところどころ聞こえるニホンゴをキーワードに私は注意深く彼らの言動を聞いている


「ってぇか、かーらひーか?けーつ」


…いや、この感じ…聞いたことがあるぞ?


「わーん、けてばがたらひゅーねぇなぁ~めりでぃてーくか?」


”けてば”? けてばって…”ことば”?


「めりでぃてーく?みーだ、すみーてぇんでけばうせつーみてぇりゃん?」


”りゃん”は”じゃん”?で…


なら”めり”は…”もり”になって

・・・

”もじ”?


「えーひてぇみん!えーひてぇみんけてわたらひ!ひゃんけで!」


懐かしい…九州のおじいちゃんの話し方に似てるんだ…


そう思った時には既に口が動いていた、

何か準備をしている門番に向かって私は半ば発作的に、こう言っていた



「ゆーた!教えてき!今どーかわーらん!、こんだー言葉わーるだんも?」






「・・・?」

「・・・」


「あぁ会話しきらんそな(あぁ会話できんな)」


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