夢の祭りが幕を引く……。

このタイトルで、僕は何を書いてるんだと思われるでしょう。
先ずは「さようなら、わたし」についてのレビューを書きます。

この作品も、作者様は様々な空気感を僕達に与えてくれていますが、恐らく前回と同じく最後の一文の比重がとても高い作品かと思われます。

そこに至る過程において、僕は「心象風景の具現化」だと構成を読み取りました。間違っていたらごめんなさい。これは罪、圧迫、罰、決意、崩壊、そして解放へと至る物語です。その重苦しい内容を、鮮やかにも繊細に、そして美しくも儚げで、たまらずに優しく温かく力強い、そんな細やかない物語。

一言で言うなら「ユー、行っちゃいな!」という感じです(失礼)。

そして、続いて「外伝、終章。」のお話。
僕はこの作品をとても暖かく、そして胸をいっぱいにしてとある思い出と共に読み進めました。

これを単に総括と読むのは浅はかです。これは作者様の「夢の世界」。このKACで僕らに読ませてくれた夢の祭りが。ここに作者様の理想の形をもって終わるのです。

エンディングロールの様な、出演者のオフショットをちりばめた物語。僕は拍手して彼女彼らを見送って、「ありがとう、楽しかったよ」と言葉を贈るのです。

このレビューをお読みの読者様、ぜひお時間を作り参加作品を最初から全てお読みになられて下さい。僕はずっとお勧めしています。
そして、この夢の祭りで生まれた物語達を、忘れずに愛して頂ければ幸いです。