言いたい事あるなら聞いてあげようじゃないの

さいとう みさき

勇者は魔王を倒し幸せな生活を手に入れたようですが?


「話があるんだ……」


「なぁに? そうだ私も話があるの、頼んでいたペガサスの羽から作った花嫁衣裳が出来たって」


「ぐぅッ」


「あら、顔色良くないわよ? 魔王を倒し王様から領地や報酬もたんまりもらい、そして一緒に冒険をしたこの超絶美少女の私をお嫁さんに出来るのだものあなた幸せ者よね」


「な、なぁアリシアよく聞いてくれ。実はエアリアスに、こ、子供が出来たと言われたんだ」


「え”っ? 同じパーティーの神官だったエアリアスに? どう言う事よ!? まさかその父親って言うのはあなたじゃないでしょうね!?」


「お、落ち着けアリシア! これはそう、事故、事故なんだ!! あれは四天王との激闘で大ケガした時にエアリアスが神聖奥義で俺を助けるためにだな」


「あの時はエリクサーで助かったって! どう言う事よ!?」


「だ、だから落ち着いてくれ、俺が愛しているのはアリシアだけだ!」


「だからって子供ってどう言う事よっ!?」


「お、落ちついて話し合おうじゃないか!!」




「あ~ロディ―様こんな所にいたんですか? もうだいぶお腹大きくなってきましたよ?」



「ロディ―っ!!」


「うわぁ、エアリアス!!」




「酷い! 初夜じゃなきゃ初めてはダメって言ったから? 浮気? 不倫? もうロディ―っ!!」


「あらあら~ロディ―様、アリシアは何を怒っているのですか? 折角可愛い赤ちゃんが生まれると言うのに」


「ちょっとエアリアス君、静かにしよーか!!」


「きぃーっ! ロディ―の馬鹿っ!!」


「ま、待て、落ち着けアリシア!」


「ほんと、アリシア何をそんなに怒っているの? せっかくロディ―様と私の使い魔どうしの間で子供が出来たって言うのに。使い魔で子供が出来るなんてとても珍しい事なのに」




「「へっ!?」」




「何か勘違いでも? 私とロディー様の間でそんな事無いわよ〜」


「な、何だ驚かせないでよロディー」



「だってちゃんと避妊してますもん♡」






「ロディーッ‼︎‼︎」





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