レドバルンクルッセ

@chauchau

序章


「今日! 本日! 今をもって! 我々は革命を行う!!」


「デスバイヨ! タメルンバ! ス!」


「やめろ! やめるんだ! そんなことをして何になるって言うんだ!」


「何になるだと? その何が起こるかを見るために我々が世界を変えるのだ!」


「イェア! イェア! イェア!」


「目を覚ませ! こんな……こんな馬鹿げたことぅぐっ!」


「目ならば覚めているさ。嫌というほど……な。貴様には分かるまい。我々の悔しさが、我々の憎しみが、ああ、分かるはずがないのだ。貴様には決して分かるはずがないのだ! セブン!!」


「ウッバサッバイエッハ!!」


「同じ数字であるにもかかわらず、我らフォーとナインは不吉であると忌避され、だが、セブン! 貴様はラッキーセブンなどと崇められ親しまれている! この不平等な世界を許せるか? いいや、許せるはずがない!!」


「ドンバイッセ! ドンバイッセ! クルンドッビュッル! スパハヤ!!」


「だからって……! だからって革命なんて! アンラッキーセブンな世界を創造するだなんて馬鹿げているにもほどがある! そんなことを願っても人間が変わるはずがないじゃないか!」


「ユンドッピュルパパイヤ! ンドバジャッコウ!!」


「ナインの言う通りだ。ぬくぬくとぬるま湯に浸かりきっていた貴様にはできずとも、我々にはできる。ああ、そうだとも。我々ならば可能なのだ」


「無理だ! 落ち着いてきいてくれ、僕らは所詮は数字だ。人間に生み出され、人間が便利な世の中を過ごすために用いられる概念だ。概念がどれだけ何を願おうが、世界は変えられない」


「それが変えられるとしたらどうする」


「何を……ま、まさか!」


「そのまさかさ。完成したのだ。概念でしかない我らが人間世界へ進出する道具がな」


「そんなことが君たちだけで……テンか! テンの仕業だな! やめろ! 奴に関わっては大変なことになる!」


「もう! 遅いのだ!!」


「スパハヤ!」


「やめろぉぉ!」

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