第47話 ユーザリア帝国との戦い⑦

「ヒビキ君。待たせたね。」


「その声は…アマーシャ!」


「ああ。ギルドから要請を受けていたが、北のハナン共和国のギルドで受け取ってな、慌てて帰ってきたところだ。それで、状況はどうだ?」


 俺はシノブとの『情報共有』で得た内容より、戦争は悪魔が裏から手を引いていたことを簡潔に説明した。


「なるほど、そういうことね。とりあえず、この悪魔を倒すのが先決ね。」


「話は終わったのか?お前たちが滅びるのは、どの道確定している。どれだけ増えようとも構わない。まとめてかかってくるがいい。」


 俺は、二人の能力がわかるように鑑定スキルを発動した。


名前 アマーシャ

年齢 18歳

性別 女性

種族 人間族

ギルドランク C

ジョブ 剣聖 ( SSR )

レベル 25

HP 332

MP 211

AT 250

MAT 182

DEF 219

MDEF 226

DEX 254

INT 209

AGI 252

スキル 能力向上(レベル1) ・ 五光斬 ・ 剣の素質(レベル1)

説明 より高みを目指す少女。努力家。ヒビキとは、友人。最近、ヒビキに好意を抱き始めた。

 

名前 悪魔オプス

年齢 142歳

種族 悪魔ルーナスの眷属

レベル 109

HP 410

MP 350

AT 364

MAT 342

DEF 399

MDEF 362

DEX 212

INT 304

AGI 351

スキル 瞬足 再生 ダークボール


 アマーシャのレベルは、最後に会った時よりも数段上がっているようだ。それでも悪魔の能力は高く、アマーシャでも数値上は劣勢である。


「能力向上!」


 アマーシャは、早速全能力値をスキルで向上させた。


名前 アマーシャ

レベル 25

HP 332 → 415

MP 211 → 263

AT 250 → 312

MAT 182 → 227

DEF 219 → 273

MDEF 226 → 282

DEX 254 → 317

INT 209 → 261

AGI 252 → 315


 能力向上でアマーシャの全能力値が向上した。それでもまだ及ばないが、シノブとの一戦ではその能力差をひっくり返して勝利している。アマーシャには、能力値に左右されない天才的な素質があるのだろう。


「やぁー!」


Keen!Keen!


 互いに高速で間合いに侵入し、走りながらなの斬撃を繰り返している。予想外の接戦を展開であった。双方足を止め、今度は立ち止まっての接近戦である。


Keen!Keen!Keen!Keen!


 全く怯まないアマーシャの精神力には脱帽する。俺には、アマーシャのようにはとても出来そうにない。俺も加勢に入ろうとするのだが、邪魔になってしまいそうで躊躇してしまう。


「五光斬!」


 アマーシャのスキル五光斬である。以前シノブさえも攻略出来なかった大技である。アマーシャは、剣術スキルを発動すると、攻撃に踏み出した。瞬く間に相手の間合いを縮め、華麗な一閃を放つ!瞬時に目に入ることすら叶わぬその一撃が、オプスに命中する。左肩から腹部に掛けての斜めに振り下ろされる斬撃が決まる。


「ぎゃあ!」 


 吹き出す体液をその身に浴びながらの二撃目は、そこからの横凪による攻撃。オプスは必死に剣で受け止めて凌ぐ。三撃目は、剣を逆刃に持ち替え下から突き上げる。


「うわぉー!」


 腹を抉る一撃は、見事に捉えた。恐らくは内蔵にもダメージを与えたことだろう。四撃目に首元を狙う攻撃を放つ!


「瞬動!おりゃあ!」


Zaku!Poto…。


「きゃあ!」


 五光斬の発動途中で突然オプスの速度が急上昇し、アマーシャの攻撃を回避しつつ、攻撃した腕を切断する攻撃を入れたのである。恐らくは、瞬動というスキルが影響したのだと思われる。アマーシャは、激しい痛みにうずくまっている。俺は、瞬時にアマーシャを抱え後方へ下がる。


「サンダースピア!ファイアボール!ウインドカッター!」


 追撃を阻止する為にジュリアが攻撃魔法を発動する。三属性纏めての攻撃に、流石のオプスも回避行動に入る。


「ジュリア、良くやった。切断された腕はここだ。繋ぎ合わせてハイヒールすれば治るはずだ。」

 

 俺は、オプスに向き直り声を掛けた。

 

「やりやがったな!この悪魔野郎が!」

(ナビィいるか?)

(いるよ。何か打開策はないか?このままでは全滅だ。)

(あるよ。戦闘中で通知が止まってたけど、軍団相手に活躍した戦姫達のお陰でレベルアップしてるよ。)

(了解。ステータス。)


名前 ビビキ

真名 北条 響

年齢 18歳

性別 男性

種族 人間族

ジョブ スマホマスター (ランク外)

冒険者ランク D

レベル 42 → 50

HP 106 →130 (+120 )

MP 86 → 110 (+100 )

AT 91 → 115 (+120 )

MAT 86 →110 (+20 )

DEF 86 → 110 (+140 )

MDEF 86 → 110 (+140 )

DEX 91 →115 (+20 )

INT 96 →120 (+20 )

AGI 86 → 110 (+120 )

顕現コスト 60

スキル スマホ召喚 ・ 異能アプリ ・ スマホフィルター ・ 戦姫解放 ( SR ) ・ 通販サイト ・ ストレージ内アイテム解放( SR ) ・ 修練共有

装備品 グレートソード(R)バトルコート(R) バトルブーツ(R) 天使の涙(R)

装備スキル 剣術の素質(レベル1) 温度調節 防汚 疲労軽減 修練の奇跡 (上限50レベル)


「私は攻撃に対して防衛行動をとったまでだ。敵に攻撃を加えて何が悪い。」

(団長。今回、ストレージアイテムがSRまで使えるようになったよ。時間がないわ。FFWの推奨装備を準備しておいたから、そのままアプリから確定して装備してね。)

(ナビィさん。流石有能だわ。ありがとう!)


「北条 響が発動する!スキル『ストレージ』!」

「FFWのSR装備品を顕現する!」


―――― to be continued ―――――

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