フェリス先生の課題

KAC学園七つの課題

「本屋→ 野菜→ 犬→ ぬいぐるみ→ 民家→ 金具→ ぐちゃぐちゃ→ 茶番劇→ 岸→ 深夜の散歩で起きた出来事→ とき→ ときめき→ 筋肉→ 熊→ マニア→ アンラッキー7（なな）→ なれあい→ 胃→ いいわけ」

「おい、七列目」

「先生、私の名前は『七列目』じゃありません」

「講義室でいつも七列目に座っているじゃないか。なんなんだ、これは？」

「しりとりです」

「しりとりの課題なんて出していないぞ」

「先ずは話を聞いてください。

　この間、本屋に行って野菜と犬のぬいぐるみを買ったんです。最近の本屋には文具や雑貨もおいてありますから。

　その後、民家をリノベしたカフェに寄ったとき、リュックの金具が取れて床に落ちたんです。中身が散乱してぐちゃぐちゃ。拾い集めようとしたら転んじゃうし、とんだ茶番劇ですよ。

　夜になっても眠れないし。近所の川の岸はちょっとした公園になっているんで散歩に行ったんです」

「それで、 深夜の散歩で起きた出来事というわけか」

「先に言わないでください。

　そのとき、心のときめきを感じたんです♡

　道にキラキラしたアクスタが落ちていたんで拾ったら、『お嬢さん、ありがとう』って、なんと！　筋肉イケメンが現れたんです」

「筋肉イケメンだと、ンでしりとりが終わるぞ」

「筋肉でいったん区切ってください。

　実は、彼、魔法使いにアクスタに変えられていたんです。

　その魔法使いの正体は熊なのですが、アクスタのマニアだったんです。彼は七番目のアクスタ。アンラッキー7（なな）ですよね」

「７（セブン）じゃないのか」

「しりとりを終わらせないで下さい。それでも暫（しばら）くは、なれあいで熊と仲良くしてたんです。でも、無理が祟って胃が痛くなって逃げ出した所を私が拾って、また筋肉イケメンに戻ったんです！」

「七つの課題のうち、二つしか出せなかったいいわけで、最後の課題に今までの課題を全部突っ込んできたのか」

「はい！」

「留年確定。来年こそ頑張るように」

「先生〜」