思わぬ副産物

そうなりたかったわけではなく……

学生時代から

運動音痴で

今でも

極力ラクしていたい

ぐうたら気質

PCでの

タイピングこそが寛ぎ時間

そんな自分が

否応（いやおう）無く

体を動かす必要に迫られたのは

長女の出産し

数か月後の有る朝のこと

起床すると

首が動かなかった！

いや

正確には

無理に動かせば動かせない事はなかった

が

それには

かなりの激痛が伴った！

病院嫌いだったが

仕方なしに病院の門をくぐり

被曝が気になりつつも

レントゲンを受けた

その時に判明したが

なんと

自分は頸椎が一本多かった！

首や肩に負荷がかかりやすく

毎日エクササイズで鍛えるようにとの事

首が動かなくなった原因は

抱っこのし過ぎだった

長女を週2回

児童館などに連れて

同じ月齢の子達と

遊ばせようとしたが

その時

明らかに周りと違う事に

気付かされた

長女は

どうやら

手のかかる赤ちゃんだった

他の子達は

オモチャなどに興味を持って

勝手に遊び回るのだが

長女は

私にベッタリとくっ付き

泣き喚く

抱っこが大好きだが

座った姿勢での抱っこは拒絶

寝かしつけるには

抱っこで歌いながら

歩き回らねばならなかった

授乳やおむつ変えや入浴以外

長女の覚醒時はずっと

歌って抱っこ歩きが日課

やっと寝付いても

眠りが浅く

すぐに目覚める

腕は腱鞘炎になり

せっかく親に買ってもらったベビーカーも

他の子のように喜んで乗らず

乗せようものなら大泣き

抱っこ紐に切り替え

空のベビーカーを押して戻る日々

そんな慣れない育児で

自分の身体は

悲鳴を上げたらしい

その時から

エクササイズ生活は始まった！

決して

筋骨隆々な体形を目指していたわけではなく

ただ

育児が支障なく出来たらとの思いからだった

運動神経が悪いわりに

自分は意外にも

筋肉の付きやすい体質だった

気付いた時には

あちこちの贅肉が

全て筋肉に入れ替わっていた

結果

自分は北海道人で

内地の夏は暑過ぎて苦手なのだが

にも関わらず

猛暑でも

長袖は不可欠になった

育児の勲章とはいえ

逞しい上腕二頭筋を晒（さら）すだけの

勇気はなかった