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中学校は、楽しいところだと思っていた。小学校を卒業し、春休みを
わくわくとちょっぴりの不安を
本が好きで、自分でお話を書くのも好きな僕は、
「
お母さん、お父さん。
「みっくんはすごいねぇ、もう委員会を決めたの。ほんとうに本が好きねぇ。
おばあちゃん。おじいちゃん。
「
担任の先生。
「まじ?ミノル小説家になんの?すげぇ、サインもらっとこーぜ」
友だち。
──きっと、たくさんの人から温かい言葉しかもらってこなかったから、現実を甘くみすぎていたんだ。
中学校は、想像しているよりも厳しい所だった。
「高田くん!それ、もう
図書委員の
先輩の
「あ、えっと……」
いきなり話しかけられて
「まだ、だと思います……?」
いまいち
──はぁ。
「す、すみません。えっと、早く
「わかってるなら口じゃなくて手を動かして」
「は、はい」
「あと、オドオドするの禁止。ウザイ」
先輩は言うだけいって満足したのか、くるりと
憧れの図書委員に入れたはいいものの、仕事を覚えるのに精いっぱいで
自分で自分のできなさに
先輩のため息が
委員会の仕事の日になると足取りが重く、自分の気持ちが沈んでいくのがよくわかって辛かった。
大好きな図書館にいられるからこの仕事に着いたのに、これじゃあ
──今の図書館で、僕はただの
今日の学活。
作文の課題を1人ずつ読み上げていく、という時間だった。ちなみにテーマは「自己紹介」。
僕は、大好きな
でも。
「高田って言ったっけ?お前、頭大丈夫そ?」
──あたま?
「高田くんっておもしろーい!」
──ウケは
「あ、キミもしかして不思議ちゃん?」
──
僕の作文は、クラスメイトには受け入れられなかった。
作文を読み上げたあと、みんなから出た質問や感想は、予想とは大きくかけ離れたものだった。
そして言ったのだ、同じ小学校だったヤツが。
「こいつ、作家目指してるんだぜ。だからヘンなんだよ」
どっ、とクラスが笑いに包まれる。
「じゃあしょうがねぇな!」
誰かが
まだ笑いの渦は続く。
──僕が、ヘン。
へん、ヘン、変。
心がきゅう、と縮む。
クラスじゅうが笑いに包まれている中、僕は呆然と立ち尽くしていた。
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