ぐちゃぐちゃな自分

黒羽冥

第1話恐怖体験

俺の部屋…昔から片付けというものが出来ない俺の部屋はぐちゃぐちゃと言われる。

母親からは幼い頃から片付けなさいと耳にタコができるくらいに言われ続けてきた。

だがそんな俺は今は一人暮らし。

部屋がぐちゃぐちゃだろうと誰に文句を言われる事はない。

持って生まれた性格である片付けが出来ないという性だがこれはもうどうしようもないと思っている。

だがそんな俺にも初めて『彼女』という相手が出来たのだ。

彼女とは俺が大学に入り二年目の春に運命の出会いを果たし…そして付き合って半年になるのだ。

そんな彼女が今日これから俺の部屋に遊びに来るというスペシャルイベントが発生してしまったのだ。

これまで彼女が部屋に来たいと言っても何だかんだ誤魔化してきたのだが…もうそんな状況ではいられなくなってしまった。

彼女が来るのは今から約二時間後!

俺はそれまでにこのぐちゃぐちゃの部屋を綺麗さっぱり片付けなくてはならないのだ。

「やばい…これは本当にやばい……何とか誤魔化す方法はないか?彼女にこっちから何処かで待ち合わせして家に来ないようにするか?」

俺は必死にこの状況を打開する方法を考える。

だがもうこの手段はこれまでも数回繰り返してきたのだ。

私以外に誰かいるんじゃないの?とかもこないだ言われて今の状況に陥っているのだ。

そしてこんな事を考えてるうちにもう一時間が経過している!

えっ?本当にどうしよう!?

「すみません!この俺の物語を読んでるそこのあなた!!」

俺の目には涙が溢れ出している。

うるうる……

「この状況を乗り切る為の策を是非聞かせてください!!」

ああ…ダメかな?

もうこんな事をしてるうちに彼女からLINEが入る!!

『もう少しで着くからね!』

俺はLINEを焦り返す。

『わかった!』

俺は先程からドキドキ心臓の鼓動が止まらない。

『ねぇ!そこのあなた!お願いします!教えてください!』

その時!

俺の部屋のチャイムがなり…

彼女の元気な声が聞こえた。

俺はさらさらと…消えていく気がした……。

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ぐちゃぐちゃな自分 黒羽冥 @kuroha-mei

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