「ぬいぐるみ」と暮らすハートフル・ファミリー小説

本作「ハンカチの いばしょ」という物語は「ぬいばな」という長編小説のサイドストーリーなのだが、この一作だけでも楽しめるハートフル・ファミリー小説である。父親:アヤト、長男:シンタロー、次男:ヒデアキ、そして、千景(ちかげ)と碧生(あおい)という名の「ぬいぐるみの兄弟」が登場する。ある日、千景と碧生(※ぬいぐるみ)は、まるで栞代わりのように、本に挟まる『ハンカチ』を見つけるのだが――続きは本作を。とても可愛らしいお話です。また、ぬいぐるみと暮らす紫藤(しとう)家の特殊事情は長編「ぬいばな」を、ぜひ読んでみてほしい。