ぬいぐるみとの信頼関係は、存在する

ぬいぐるみの視点で、主の一生が流れていく様子は、とても穏やかで優しいものだった。

途中、タヌキだと信じていた主と我が、真実を知るシーンには、くすりと笑った。
その真実を知ってもなお、変わらずに共にいる。それは、主と我の目に見えない信頼関係のような気がした。

物を大切にする事は、その物に命を与える事。

最後の一文を読んだ時、きっとタヌたんは、九十九神になったのだろうなと、そんな気がした。