お昼に迫ってくる変態妹と静かに食したい姉の私①
「おねぇ、はい、あ〜ん♡」
(な、なん..だと!?周りがいるというのに、こんなことをしてくるだと!?)
私はその行動に戦慄しながら、助けを求めるように、周りを見るのだった
◆◇◆◇◆
私は助けを求めるような目で、一緒に周りを囲んでいる友達に目を見やると、1人は興味津々で、後の2人は何やら居た堪れないような表情で、少し赤くなって私を見ていた
私は、あ、これはダメだなと思いつつ妹の方を向くと、少し圧が強いような、先程と同じ笑顔なのに凄みが増したような感じにも見えた
数分後だけだが、目線での攻防の末、勝ったのは妹で、私は諦めて差し出された、卵焼きを食べることにした
「.....あ、あーん」
「ふふ、美味しいですかおねぇ♡」
そう言われたので、コクコクと頷くが、それが許せなかったのか妹である咲は
「おねぇ、言葉にしてくれないんですか?家ではあんなに言ってくれたのに.....」
そんなことを告げられて私は、少し噎せるようになったが、留まった
(噎せなくて偉いぞ私!!それになに言ってくれてんの妹よ!?)
そう内心、震える私だけど、何とか表に出さないように留まる
「そ、そうだね、ごめんね咲とっても美味しいよ」
「嬉しい!!おねぇに褒められると嬉しいなぁ〜♡」
そんなわかりやすそうに、少し頬を染めて可愛く見せる咲にまたもや戦慄せざるを得なくなる
これも計算してやっていると思うと、恐ろしすぎてどうにかなりそうだ
今まで計算も分からなかった私だけど、あのことを知ってしまったらどうしても受け入れることも、その事で戦慄なんかもしなかった
でも今では、どう妹の策略に引っかからないようにするかなど考えを巡らせているのだから、人生何が起きるか分からないと言うものだ
そんな事を考えながらも、妖艶に微笑んで私に逃がさないからと目で言っているような笑みを浮かべる妹を違う意味でドキドキさせられる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます