第十九話 亜人系ダンジョン14階層

 亜人系ダンジョン14階層、ここではイエロー・オーガが出る。3mもある巨体や筋肉質な肢体から繰り出される攻撃は威力が高い上に、半端な攻撃はたやすく受け止めるだろう。


 そんなイエロー・オーガをシヴァは大剣を使って蹂躙していた。足や腕を切断してから首を切っている。筋肉質な肢体をものともしないで切断するにはよほどの威力が必要だろう。


 今も大剣を使って振り下ろされる拳を時には弾き、時には避けて隙ができたところで手足を切っている。その後届くようになった首を切り裂く。


「だいぶ進んできたな」


 ドロップアイテムの角をアイテムボックスにしまいながらつぶやいている。イエロー・オーガを倒したばかりだというのに息を乱した様子もなく進んでいく。


「剣持ちか」


 通路の先からイエロー・オーガが現れる。その手には先ほど倒したイエロー・オーガが持っていなかった剣が握られていた。シヴァにとっては大剣ほどの大きさの剣だがイエロー・オーガにとっては普通の直剣サイズだ。


「グアァ!」


 イエロー・オーガが叫びながら剣を振り下ろす。それをシヴァは大剣で迎え撃つ。剣同士がぶつかり合って火花を散らす。一見互角のように見えるが押しているのはシヴァのほうだ。

 剣を弾きあっているがシヴァのほうが態勢を立て直すのが速い。その証拠にどんどんイエロー・オーガの態勢が崩れてきている。


 遂にイエロー・オーガの剣が手から弾き飛ばされた。その後はさっき倒したイエロー・オーガと同じように手足を切断された後に首を切られて倒れた。


「ゲートが早く見つかるといいんだが」


 そう言って冷め切った声を出す。戦いがつまらないのか不機嫌な様子だ。技量を発揮するよりステータスの暴力で勝ててしまっているからつまらないのだろう。


 そうしてしばらくした後にゲートを見つけることができた。

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