一般見習い冒険者視点
「よし、これよりダンジョンについての講義を始める。心して聞くように」
俺は村から出てきた村人だ。だがいつかビッグになってやるぜ!
「まずステータスを開きなさい」
「ステータスオープン」
「いいか。そこでジョブが村人の人はこの講義が終わったら今すぐ神殿に行ってジョブを変えてきなさい。なぜかというと、村人のままでモンスターに挑むのは自殺行為だからだ。わかりやすく言うと、モンスターに攻撃する間に何回もモンスターの攻撃を受けてしまう。そして何回も受けると死んでしまう。それくらいモンスターの攻撃は強い」
それなら避ければいいのに。
「そう聞いた諸君は「避ければいいのに」そう思っただろう」
ギクッ
「いいか、モンスターは我々よりも強い。だいたい1階層の魔物は基礎レベルが11の我々と同レベルだと言われている。それも最下級のゴブリンの場合だ。そんなモンスターの攻撃を避けるのは難しいのがわかるだろう」
よくわかんないけど強いのか? 村に出たゴブリンを倒したことがあるけど。……は、俺が強いのか。そうかそうか。おれは才能があるのか!
「そんな訳でパーティーを組むことが大事だ。1人がモンスターの攻撃を防いでいる間に他のメンバーが攻撃を加える。そうすれば倒せる。これがダンジョンでの狩り方のセオリーだ」
「よし。それじゃあ講義を終わる。みんな気を付けるように」
いつの間にか講義が終わってる。よっしゃー! 仲間を集めてビッグになってやるぜ!
◇◆◇◆
よし、ダンジョンに来たぜ! ちゃんとジョブも戦士にしたし行けるだろ!
「大丈夫かな?」
「大丈夫だろ、いけるいける!」
俺がそういうとパーティーメンバーは渋々ついてくる。いくらモンスターのほうが強いって言っても、俺なら大丈夫だろ! なんせビッグになる男だからな! ビッグに!
ダンジョンに入ると石でできた通路が見える。なんか怖そうな雰囲気だけど大丈夫だろ!
「本当に大丈夫かな?」
「大丈夫だって。それに村に出てきたゴブリンを仕留めたことがあるからな。問題ないだろ!」
「(村に出てきたゴブリンとダンジョンのゴブリンは違うんじゃ)」
「なんか言ったか?」
「な、なんでもない」
? 変な奴らだな。
と、さっそく出てきたぜ。って、なんか白くないか。まあ関係ないか。
「よっしゃー! かかってきやがれ!」
「ゴブゥ!」
「ぐっ、重っ!」
殴りかかってきたのを盾で防いだが重い!
「い、今のうちに!」
「うわあああぁぁぁ!」
「とりゃあああぁぁぁ!」
仲間が切りかかったがろくにダメージを与えられていない。そうこうしてると仲間の1人が殴られた。
「がっ」
顔を殴られたのか血がだらだら出ている。それを見て恐怖したのか次々と仲間が逃げていく。
「う、うわあああぁぁぁ!」
「む、無理だ! かてっこないよ!」
「おい! 逃げるな! おい! がっ!」
逃げていく仲間に視線を取られたせいか頭を殴られてしまった。
「(い、意識が)」
そうして目の前が真っ暗になった。
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