10話 どこにも居場所が無い、どこにでもいる奴
前どこかで書いたけど、マッチングアプリで知り合った人と会って、酒を飲んでからホテルで体を重ねた。帰宅してから少し虚しくなった。
相手は、地下アイドルみたいな見た目だった。かわいかった。精神を病んでいそうな人だった。●●●は海の香りがした。骨盤が少し浮いていた。華奢な体を抱きしめた。今もラインでやりとりしている。このまま付き合うかもしれない。
どこにも居場所が無い、どこにでもいる奴。
俺は寂しく無い。
タバコがうまい。今はメビウスを吸ってる。メビウスは少し安いから。
母の誕生日に白い薔薇の造花をプレゼントしたら、とても喜んでくれた。思えば、母に何かプレゼントしたのは人生で初めてかもしれない。
俺も一人暮らしして自立してるし、あまり高い物じゃないが、ラッピングをつけてプレゼントを送った。
WBC、中国に完勝しましたね。俺は特にヌートバーを応援してる。今日の韓国戦も頼むぜ、侍ジャパン。ヌートバー超かっこいい。
朝の4時に目が覚めた。
2度寝する気にもならなくて、朝からゲームしてる。ここ最近、龍が如く7を遊び直してる。ラストが近い。もう少しで終わってしまうのが寂しい。
男友達が違法薬物に手を出したと、何個か前に書いた。
シラフで生きるのがそんなにしんどかったのか。縁を切る気はない。ただ、薬に関して彼に全く干渉はしない事にした。彼がどうなろうが、彼次第だ。俺は助言しかできない。まあ、捕まらない程度にやれとしか言えない。
俺はどんなに辛くなっても法律の外に出る気はない。酒とタバコで良い。
ちなみに大麻より酒やタバコの方が体への害悪度はかなり高い。
俺の体は悲鳴をあげているに違いない。特に酒のせいで肝臓は終わってる。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれており、手遅れになったタイミングで初めて痛みを発する。
何気ない毎日を、ずっと繰り返している。
白昼夢の中にいる。
ポストの中にガス代の紙が入っていた。
諸々の金は全く滞納してない。
先日、プーチンにぶん殴られる夢を見た。悔しかった。何故か現在のプーチンではなく、昔のプーチンだった。俺は打倒プーチンを目論むレジスタンスだった。
人を傷付けた俺がプーチンを公然と批判する権利なんてあるのか。
Unknownから、プーknownに改名するべきかもしれない。
俺はどこを目指しているんだ。
俺はこの世から戦争が無くなってほしいと思っているが、現実的に絶対無理だということは百も承知だ。
わけもないのに、なんか悲しい。
涙なんて出ない程度の薄い悲しみだが。
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます