第40話
「クッソ....どうしてあの時にテニー様が来るのよ!!」
自室で嘆いているエリスは机に置いてある花瓶を裏拳で殴り花瓶は宙を舞い壁にぶつかると『ガシャン』という音と共に花瓶は粉々に割れた。
「早く、花瓶を片付けない!!」
割れた花瓶は、エリスのそばに居るメイドに言い渡し、花瓶を片付けさせた。
「はい、分かりました。お嬢様....」
エリスの付き添いのメイドに花瓶を片付けさせているが、メイドは何かされるのでは無いか?っと、ビクビクしながら花瓶を片付けてエリスの部屋を出ていった。
エリスはチヤホヤされて育った為に、平民などに偏見を持ち、メイドに危害を加えたりしても悪ことをしているとは分からない。
なので、貴族以外は人間ではない、奴隷のように扱っていいそう思っているようで、付き添いのメイドなど物を投げつけたりなどの暴力を与えたり、気に食わない事があると、メイドを解雇したりとやりたい放題であるエリスはメイド立ちからは嫌われている。
しかし、メイドにも生活があるので辞めることが出来ず、王子の婚約者と言う立場もあり告げ口などが出来ずにいる。
「それに、これはテニー様には効かないし。とんだ不良品だわ」
エリスは何かの空き瓶を持ちそう呟いた。
「それは、テニー様が魔力抵抗が強く聞かないだけですよ」
「ふぁあ!!急に出てこないでください!!」
エリスの影から出てきたのは、全身黒い服のエルフのが現れた。
「テニー様がルッチを助けるのは予想外ですが、あのダールと言う貴族には聞いたじゃないですか。魔力色黒にはどうやらメレッタ様の魅力効果を持った魅力薬は効かないようですね。」
「なら、早く黒に聞く魅力薬を」
「今のメレッタ様ではこれが最高純度の魅力薬ですので、これ以上は無いです。」
黒い服を着たエルフは、エリスの魅力薬が入っていた空き瓶を貰いうけると、別の魅力薬の瓶をエリスに渡した。
「ねえ、本当に私たちは協力関係でいいのよね。」
「はい。我々は、邪魔であるルッチを排除して貰えればいいです。そちらは、ルッチにテニー様を取られたくない。利害が一致している間は、協力関係にあるので我々は貴方の情報を漏らさない限り、こちらも漏らさないのでバレることはありませんし、協力関係は続きます。」
「それより、貴方のお姫様はどうしてあいつをそんなに排除従っているの?」
「あの方と繋がっているからです。」
「あの方とは?」
あの方とは何か、気になってしまったエリスは不思議そう顔で何となく聞いた。
「あの方とは、あの方です。もし、それ以上の深く知ろうとすると協力関係は無くなります。これは忠告です。」
黒い服を着たエルフは、エリスを鋭く睨みつけた。
「わ、分かったは。」
エリスは睨まれた事により、黒い服を着たエルフから少し後退りしながら理解した。
「では、お願いしますね。」
「分かってるわよ」
黒い服を着たエルフは、スーッと影に消えていった。
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