第34話

「な、ななんで、あいつが生徒会の入るのよ。」


エリスはカップの破片を片付ける道具を取りに行く道中に、地団駄を踏んで怒りをぶつけていた。

しかし、早く戻らないと何があったのかと思われるかもしれないと、掃除道具を取り出し生徒会室に戻った。


「遅くなってすいません」


「何かあったかい?」


「いえ、ちょっと...」


ほうきちりとりで、カップの破片を片付けた。

幸い、カップの中身は空だったので床などは拭かなくて良かった。


***


「あの、ミルルさん。離してくれませんか?」


「え~ちょうどいい抱き心地なのに...」


ミルルさんは、俺の事を不満そうに俺を話してくれた。

別に、頭でミルルさんの胸の感触を味わっていてもいいが、子供扱いをされているようで恥ずかしかったので離れることにした。


「エリス様、そのゴミは私が。」


「お願いするわ」


エリスはすべてのカップの破片を片付けると、執事のデビスがカップの破片を集めたちりとりを持ちゴミに捨てに行った。


「生徒会長、これはどういう事ですか?」


「どういう事とは?」


「ルッチが居ることです。どうして、ルッチが生徒会に居るんですか!!」


エリスは、椅子に座っている生徒会長に近づき俺に対して抗議している。


やはり、エリスは俺に生徒会に入って欲しくないのだろう。

別に、このままエリスが抗議して俺が生徒会を出ていくと言うシナリオもいいな。


エナさんも、生徒会に入ったことは驚いていたけど、生徒会に入ってもすぐに辞めさせる人も多いと聞くしこのまま辞めてもエナさんには疑問には思わない。


このまま俺が辞めることになれば、ウィンウィンの関係になれる。

しかし、生徒会長もなかなか怖い人だ。


顔色変えず、エリスに説明をし始めた。


「前も、私は説明したよね。私は、平民をしりたい。しかし、地位とかで入れることに反発する人がでる。だから、最高色のルッチを向かい入れたわけだ。」


「し、しかし...」


「なに、私の考えに何か意見でもあるのかな?」


「い、いえ...ありません。」


生徒会長は真顔で理由を言い聞かせ、あのエリスを黙らせた。


「じゃあ、仕事を始めよか。ルッチには、この資料は種類別に分ける作業をしてもらう。」


俺は、ミミルさんの横に座り作業を始めた。

エリスの横に座るとか何をされるか分からない。


ミミルさんを、真ん中にして俺は端っこで作業をすることにした。


これから、生徒会の活動

めんどくさいが、辞めようとするとめんどくさい。


皆は、作業を始めると急に集中モードでテキパキ仕事をこなしている。

生徒会長の方を見ると、大量に積まれている資料を一気に片付けている。


このハイスペック王子め。




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