第28話

魔力の測定が終わったが、エリスが悔しそうに睨んでくる。

絡まれたこともあり、少しスッとする。


しかし、エリスは王子の婚約者で水晶の色が赤と魔力量が多いので色々な人がエリスに勧誘や何かの恩恵を受けようと媚びを売ったりご機嫌取りをしている。


「エリス様、凄いですね!!流石です。あの、魔法研究会にきませんか?」

「まあ、当たり前ですわ!!ですが、私には行く場所が決まっていますの!!」

「あんなズルをして、自分を凄いを見せた平民とは違いますね。」

「そうですわよね!!」


取り巻きを置きざりにして、生徒会長のテニ―がいる場所に向かい、生徒会長と何かを話している。


「あの、テニ―様。私を生徒会に入れてくれませんか。テニ―様のサポートをしたいのです。」

「ああ、婚約者の君には私の業務などを慣れてもらう必要があるからね。」

「はい、当然ですわ!!」


ものすごい嬉しそうに、していた。

これで、俺の事の恨みににた感情は無くなったのではないかと思い、何かしてこないかとビクビクしながら警戒していたのだが、その心配も無くなりイーナと一緒に帰ろうとするのだが、俺たちは水晶が黒くなる最高色と注目の中心。


なので、色々な勧誘の人が取り囲んでくる。


「ぜひ、その魔力を生かせる魔力バトルに!!」

「いえ、いえ、ぜひその大量の魔力で動かせるロボ研にぜひ!!」

「いやいや、黒にもなる魔力は、魔力研究にぜひお願いします。」


別にこの部活には入らなくてもいいらしく。

俺は入ろうとは思わない。


どうして、こんなに魔力の強い人を強く勧誘するかと言うと、部活でよい評価をもらえると、その評価をそのまま就職に生かせる。


安定して、高収入の仕事に就くには研究または、戦闘、魔力で動く物と結果を残さなくてはいけない。

どの部活にも、魔力が使われる。


魔力には限りがあるので、魔力が多ければ研究の幅は広がったりと、魔力を多く持つ人を勧誘すには、メリットしかないので、こんなに必死に勧誘しているらしい。


それに、部員が増えると半年に一度部活に給付される部費が多くなるからもあるらしい。


「魔力研究...いいじゃない。私はそこに入るは。」

「あ、ありがとうございます!!」


魔力研究に誘った人は、とてもう嬉しそうに会員書をイーナに渡した。

これも、他の部活に取られないよう会員書を持ち歩いているのであろうか...


そして、残った俺はイーナが居なくなった分、競争が激しくなり俺はいろんな人にもみくちゃにされ帰るに帰れないと困っていると、生徒会長がこの場を納めてくれた。


「おい、そんなに強制に勧誘してはいけない。」


そう言うと、俺を取り囲んでいた人たちはどいてくれて、ようやく帰ることが出来る状態になった。


「ありがとうございます。じゃあ、俺はここで帰るので」


俺は、生徒会長に助けてもらったのでお礼を言って帰ろうとするのだが、呼び止められてしまった。


「待ってくれ。私の生徒会に入らないか?」


「いえ、お断りします。」


俺はすぐに拒否をした。平民の俺が生徒会に入ればエリスに恨まれるのは間違いないし...

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