第27話

今日は、一年生一発目の授業は魔力を測る授業


「ねえ、なんでこんなに人が見ているの?」

「知らないの?スカウトするために上級生の人たちが見に来ているのよ。そのために、上級生の人たちは午前の授業がないのよ」

「そんな事の為に...恥ずかしいな...」


魔力の量は実力と比例していると言われているので、どのくらい強いのか分かってしまう授業なので生徒会の皆さんなど色々な上級生たちが見に来ているらしい。


妙に俺の方に目線が来ると思ったら、イーナがこの魔力の測定で一番の注目な人らしい。

生徒会の人たちも目をつけているらしい。


まあ、この学園長の娘なのだからそれもそのはずなんだろうけど。


「では、この水晶に手を当ててください。この水晶に手を当てることにより魔力の色で分かります。順番に魔力を測ってくださいね。」


イーナに聞いたのだが、魔力の色は低い順に、緑・青・黄・赤・黒と5段階の魔力の濃さがあるらしい。この色は、魔力の訓練次第で変わるらしい。学園では、黄色になればいい方で、この学園に在籍している最高色は、黒らしい。まあ、生徒会長でこの国の王子なのだから当たりまっちゃあ、あたりまえなんだろうな~


そして、俺は魔力を測定する授業があると聞いていたのでエナさんに聞いたのだが、俺にはかなり多くの魔力があるそうだ。今俺が最強と分からせられる唯一の行事なのかもしれない。


「クックク...ここで俺の実力が...」

「?」


イーナは俺の発言にどうしたのかなっという顔で見てくるので、スッと何もなかったような顔で魔力を測定する場所に向かった。


魔力を測る列に並んでいると水晶が青や黄が平均的らしい。

そして、昨日俺に絡んできた貴族で、王子の婚約者のエリスの番が回ってきた。

俺はエリスにから編まれてから、苦手である。


しかし、周りの同級生と上級生はエリスの事も注目しているらしく、多くの注目を浴びている。


「次は、私ですわ。まあ、当然生徒会に招待されるのは私なのですけどもね。オッホホ!!」


凄い高笑いを挙げ、水晶に触れると期待された道理に水晶は色が赤と上から二番と強い。

周りは、「お~」っと感心の声が上がる。


さすが、自分に貴族としてのプライドがあるだけに魔力量は凄い。


次はイーナの番になり、水晶に手を当てると水晶は黒く光る。

最高ランクの黒色に光った。


先ほどまでエリスについて噂されたりと注目の的だったが、注目は全てイーナの方に行ってしまった。


「なんなのですか、あの女!!私の注目を!!まあ、黒は年に一人でるか出ないかの存在。それに、学園長の娘なのだから仕方ないですわね」


エリスは注目を奪われ凄く悔しそうに、イーナの方を見ている。

次は俺なのだが、魔力が多いと言っても黄色、よくて赤ぐらいだろう...

もし、黒色を出すとエリスにどれほど恨まれるか...


「ふう...」


黒色になりませんようにっと願い、水晶に手を触れると水晶は黒く光った。


「う、嘘ですわ!!あの平民風情が最高色さいこうしょくの黒だなんて!!」


エリスはこっちを睨んでくる


「おおいおい、すげーな。今年の一年は。」

「黒が二人もでるとはな。」


辺りはザワザワとざわつき始めた。


「嘘ですわ!!あの平民が黒だなんて。水晶の故障か何かですわ!!測り直しを要求しますわ!!」


ズカズカと俺の方に来て、水晶を指を差し学園の先生に強く言った。


「水晶は正常に作動しています...年に2人も出るのは驚きで疑うかもしれないですけど」

「クヌヌ!!」


イーナだけでなく、俺も水晶を黒にしてしまいエリスの注目は無くなり、俺たちに注目を集めてしまいエリスにものすごい鬼の形相で俺の事を睨んでくる。



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