第8話 あたしのゆめ ②

 夢を見た。

 本当の夢だ。


 魔女が現れて、「ひとつだけ魔法が使えるようにしてあげる。だけどランダム」という。彼女は人の意向も聞かずに、私に魔法をかけた。


 そういう訳で私は「水道に呪いをかければ、蛇口から出てくる水を全部ダンゴムシに変える」という魔法だけ使えるようになった。

 米を研ごうと水を出したら、無数のダンゴムシが米に混ざってわあああああ、しかも米洗えねぇと途方に暮れた。


 何とかこの能力を有効に使おうと、嫌いな人の家に忍び込んで、トイレに呪いをかけたところで目が覚めた。

 自分の性格の悪さを少し反省した。


 だが、これより有効な利用方法があれば教えてほしい。その日に備えたいと思う。


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