効きません。要りません。知りません。2
保健室から操り人形が帰ってきた。
「あれ?君も一日で退院したの??w」
「お前、ただの雑魚のくせに口だけ達者になりやがってよ!!」
雑魚、ねぇ?w
帰ってきて早々すごいことを言い出した。
『雑魚』って言葉にもすごく腹が立つ。いつから自分が雑魚と決まったのか。
力を手にする前もずっとこいつらに本気で反抗したことはない。
「口だけ達者なのはお前だろ」
「は??お前俺に向かって何言ってんの?殺すよ??」
「殺せるの?俺を?w」
俺は無理だろwと嘲笑って見せる。
操り人形くんは大きく舌打ちをすると、放課後体育館裏に1人で来い的なことを言って去っていった。
何?俺殺される感じかな?ww
えーー、どうやって返り討ちにしてやろうかすっごく迷うんだけどw
「ええっとー。」
「ん?」
いきなり声をかけられた。
「大丈夫??」
クラスの委員長さんだったけか。めちゃくちゃ昔のことだからあんまり覚えてないんだけど。心配してくれているらしい。
「ま、まあ、何されるかわからないけど。とりあえず行ってみる!」
今までの自分がどんな感じだったかもう覚えていないが、ちょっと弱々しい感じで返答してみる。
「ええ…。でも!!」
「大丈夫だから!!」
ちょっとしつこいな。邪魔されるわけにはいかないし。俺は関係ない人間までこの件に巻き込むつもりはない。
大体委員長ってだけで何でそんなにお節介なんだよ。何で僕がそこまでしてもらう必要があるんだ??
何か腹たつ。
すぐに意識を戻して委員長を見ると、かなり萎縮した様子で
「そ、そっか!ごめんね!えっとー、私もう行くね!」
そう言って友達の輪に混ざりに行っていた。
容姿はかなり整っている。スタイルも良くて。うんそうだな、結構デカイ。
あ、そういえば。この世界観に浸りすぎて、能力のことをすっかり忘れていた。
「試しに使ってみるか、」
小声で呟いて、『分析』を使う。
『分析』は全ての対象物に作用するので、そこら辺の草、地面、虫でも何相手にも使える。使えばその対象物についての情報を分析することができる。
例えば、身長は160.3センチ。結構高めだな。
体重55キロだと!?!?俺より重いじゃないか!!女子ってこんなに体重重いのか!!
まあ何てったてついているものが違うからな(笑)
バカなことを考えていると委員長はくしゃみをした。
「風邪ーー??」
「いや、風邪じゃないんだけどねー。噂話でもされてるのかも!!」
くしゃみって本当に出るんだねw
まあこれ以上行ってしまうとプライバシーってものが皆無なやつになってしまうからここまでにしておこうか。
あ、そーいや。あの様子だと委員長多分体育館裏の話知っちゃってるよな。
委員長目がけて『記憶操作』を使った。
一応これで忘れてくれたはず。
よし、準備は整った。
ショータイムだ。
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