6734号ファイル 間中最中(マナカモナカ)

間中最中まなかもなかは研究員の間中團まなかまどかの影が変異物の影響で実体化した変異生命体である。


3906号ファイルに記載されている変異物——球体発光物の実験中にかけていた負荷により異常発光現象が発生。

その現象による影響は誰にも見られなかった。そう思われていた直後、実験に立ち会った間中團の影が床から立ち上がった。


間中團の影は最初は黒く得体のしれない不気味なものだったが、ある瞬間を境に間中團とそっくりの外見に変化していた。

変化の瞬間は一瞬で、スイッチを切り替えたかのように変化したらしい。

だが、服までは反映されていないのか影は服を着ていない状態だったそうだ。


すぐに間中團自身の白衣を着せ、影に敵対意思が無く本人と影での対話が行われた。


見た目はそっくりだったが、雰囲気が全く違う。

間中團はやる気もある努力家なのに対し、影の方は気だるげで怠けている感じの正反対の二人だったので、見分ける事は簡単に出来た。


この時に影の名前が間中最中まなかもなかと決まった。

最中と言う名前は間中團がお菓子の最中を持ち込んでいた事。そして影自身が最中でいいと言ったことから、名前が最中となった。


そして最中の危険度の評価するため、能力の調査が行われた出た結果はレベル9。直近で一番大きい危険度となった。


彼女は影で構成された身体を持っていることから、物理的な攻撃は一切通用しなかったことが一番の要因だろう。

これだけではなく、影の中に忍び込み対象の暗殺も可能。さらには自分の姿さえも別人へと変化させることが可能だと言うのだから、レベル9の値となった。


しかし、レベル9といった最下層の彼女レベル10の一歩手前な危険度を初期値で出たのにもかかわらず、最終的な危険度はレベル6との判断が下されたのだ。


レベルが下がったのにも理由がある。それは彼女の生活態度に原因があった。

毎日、間中團の研究室で寝転がっており普段から気力の無い生活を送っているのが報告されている。偽装かと初めは警戒していたが、会話の節々から本当にやる気が無いのが分かる事が多数。

加えて彼女の方から弱点を話始める等々といった事がありレベルが引き下げられた。


そしてその弱点とは銃火器などの兵器ではなく、ここに保管されている精神作用系統もしくは非物質系統の二種類の超能力に弱い。

これならば悪魔デビルに対応させても問題ないだろう。

だが、いくらレベル6になったとは言え元々はレベル9の潜在能力を秘めている事を忘れてはならない。

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