種蒔

無色の光が私を満たしている

重力が遠くの方から私を抱いている

この世のどこに逃げても

ひとりぼっちになんてなれない

心を折り畳み

涙で包んでも

すぐに落ちて土に還り

すぐに風が四方へ散らす

この世のどこに逃げても

ひとりぼっちになんてなれない

だから諦めることにした

寂しい時には寂しいと

ひとこと君に植えつけた

そうすればそのひとことが

いつの間にか静かに育って

君のひとりきりを奪って

寂しくないねって

言い合えるから

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