第37話 空

その優しさを特別なものだって勘違いする人がいるって知ってる?


「ナミ、早くしないと遅れるぞ〜?」


私の顔を覗き込みながら言う。


私の殻を被ったお姉ちゃんは朝ごはんを食べて、そそくさと準備をする。


「うん、急ぐね」


努めて笑う。


本当に、これでいいのかな。


目が合うと、眩しいくらいのリューちゃんの笑顔。

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朝起きたら姉になっていた 月村 あかり @akari--tsukimira

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