つれづれ短歌・2023弥生編 👒

上月くるを

つれづれ短歌・2023弥生編 👒





 四月。🌱

 弥生。🌥️



 新暦にはまだ一か月ありますが、先走りは生来の性質につき何卒ご海容のほどを。

 俳句&掌編執筆三昧ですと、ときどき他のジャンルにも寄り道したくなりまして。


 短詩系でも縛りのない詩はむずかしいので、いきおい短歌にトバッチリが。(笑)

 昨秋につづいての素人作歌、厚かましくもアップさせていただきまする~。(^-^;




    🔸🔹🔸🔹🔸🔹🔸🔹




 十八のきみの前途をたのみけり 野鳥はこびしなんてんの実に


 むすめより同居いざなう手紙来て 春の星座のうるみまたたく


 千円の品出しバイト励みたる 子のあかぎれに東風よやさしく


 この小さき喜びあればそれ以上 望みたることひとつもなくて


      🌺


 水の星まるごとわれのものとせん ウルフの被毛さかまく野望


 美しきくちびるゆがめ憎しみを 叫べる画家のキャンバスの黒


 とつぜんに平和もどりし夢を見て 目覚めし枕しとど濡れおり


 早暁にひとの存在意義を問う ミサイル発射ニュースを聴きて


      ☕


 薔薇の芽に「いい子ね」と言い押す扉 常連さんの顔ぶれ揃う


 春寒の朝にカフェにつどいたる えにしの糸にあいさつしゆく


 小説の少年の身に寄り添えば 打ちふるえたるコーヒーカップ


 ねっしんに資格勉強するふたり 氷河期なんぞ打ちくだいたれ


      🍵


 新聞と映画と雑誌菓子その他 なければなくてすむとしつきよ


 朝が来て昼が通過し夜が来る 区切りのなさがこころぼそき日


 草餅をひとつだけ買うつましさを 楽しむ暮らし板につきたり


 ようやくに作句のコツの分かり初む これから先の長き道のり




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

つれづれ短歌・2023弥生編 👒 上月くるを @kurutan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ