第30話

 であった。

 日本列島各地の大地が揺れはじめた。

 沖縄・九州・四国・近畿・関東・佐渡島・東北・津軽・北海道に震度七のげきとうを猛襲せしめけんじんなる大地をひびれさせいんもうの河川を氾濫させしつする霊峰のかずかずをごうぜんと崩壊せしめの百れいしていた家屋という家屋をこつぱいにし火炎えんいつたる大火事をじやつはちがいというはちがいじんかいめつさせりゆうりようとしてこうそうとしてまたきゆうそうたるほうこうをあげながら巨大なるりゆう大明神が九個のとうをあらわしたもうた。じゆんこうかいの日本列島を鎮護なさりこくほうじようの日本列島そのものであったりゆう大明神は五百万億じんてんごうの沈黙をやぶってほうはくたるハビタブル・ゾーンにせいされた快感からか狂喜乱舞するかたちで九個のくびをくねらせたもうた。九個のくびはそれぞれすい色・瑠璃色・きや色・紫菀色・のう色・どういろべつこう色・こんいろ・黄金色にせんしやくしそれぞれのいろがんぼうは巨億本のくちひげなびかせ二本の鼻ひげにはらいていがまとわりつきこくそくとすべきはくいろそうぼうのうえにはえんえんたる火炎とみまがう眉毛がゆらめいていらっしゃり頭頂部からは神都にしつする摩天楼もこれほどかとおもわれる奇奇怪怪なる造形の二本の御角がはえなさっていてしようしゆんにして高雅にあられすいに滅亡したるというくりの恐竜などもびくびくとせざるをえない荘厳さであった。ようにして粒子化された大明神によりぼうばくたる日本列島津津浦浦にて『こんぱく接続』を遂行していた老若男女の肉体はめつりにされ同時に老若男女のこんぱくばんこくの文字列にひようへんして虚空をゆうしそれぞれのふるさとの大地よりあらわれたもうた大明神の肉体にやどった。『こんぱく接続』は成功した。全日本国民は日本列島そのものに『えらばれ』た。

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