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【快挙 この星で初のNeko飼育に成功】

2/22 22:22配信

 22日、生物学会の第一人者クァカ博士(02号都市大学所属)がNekoという生物について発表した。

 Nekoは地球の全域に生息しているが、我々の星では未だ長期飼育された例のない生物だと言う。


[写真:クァカ博士宅のアリリ(左)とマズバ(右)。クァカ博士提供]


 学名でFelis silvestris catusと呼ばれるNekoは三角の耳と大きな目が特徴の生物だ。個体ごとに柄が違い、全く同じ柄は存在しないと言われるほど個体差があるのも特徴の一つだ。

 この星での飼育が困難であった主な要因は、Nekoに鋭い牙や爪があることと規律を理解できない事にあった。クァカ博士は自宅での共同生活によって注意深く観察を重ねる事により、飼育方法を見つけたとの事。

 今も文字通り身体を張ってNekoの研究をしている。


 会見にて記者からは「鋭い牙や爪などがある生物との共同生活は危険ではないか」「規律が守れない生物は社会に迷惑を及ぼすのではないか」などの指摘が上がった。

 それに対しクァカ博士は「猫の習性が我々の生活様式と合っているとは言い難いが、非常に賢い生物だ」「少し時間はかかるが、猫にも規律を教えることはできる」と回答。

 最後に「これからもこの生物をよく研究し、我々の生活と猫の生活の折衷点を探っていきたい」と語って発表の場を終えた。



02号都市新聞オンラインより抜粋




〈了〉

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「個体番号を落とした」(ワードパレット作品) 伊野尾ちもず @chimozu_novel

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