第22話

ひなは木陰にかくれて


チビとシロとそっと見守っていました


泣き虫鬼は全然怖くありません


「やさしそうな顔……」


そこへ親鳥が飛んできました


「親鳥は鬼に感謝しているんだね」


チビが驚いたようにいいました


きのう落ちたヒナは、鬼が巣へと戻したのでしょう




それは突然!


雷が鳴り響いたかのよう!!


「オギャアッ! オギャアァッ!!」


突然ぐずり出した弟の、その泣き声が大きなこと!




泣き虫鬼はビックリ仰天


「人間だ! 人間だ!!」


子ザルが騒ぎ出せばもう、一目散!


山の奥へと逃げ帰ってしまいました




その夜も、ひなは寝付けませんでした


星はきらきら輝いていました

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