100番目の願い

西野ゆう

1〜100

傘に流れる雨粒を

遠心力で走らせた

放たれ舞った幸福は

種はなくても花咲かす

ひとつの傘に入るのは

もう幾雨もないけれど

腕をつかんで伝えてた

ずっと変わらぬ願いだけ


始まる前にわかってた

100日先の予定表

初めての日の意味も名も

ただの一度も変わらない

99度繰り返す

日記を結ぶ願いさえ

めくる前にわかってた

100ページ目の空白を

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100番目の願い 西野ゆう @ukizm

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