第31話

「ということで無事結婚しました。」

「おめでと、ハーレム女たらしクソ野郎君」

「うるせ」

「事実じゃん」

「でも、ありがと」

「どう?ラブラブしてる?」

「してないよ。キスも何もして無いし」

「ん?」

「?」

「ちょ、もう1回」

「してないよ。キスも何もして無いし」

「結婚する時、誓いのキス…」

「して無い」

「…」

「?」

「それは、本当に?」

「うん」

「…。…、可哀想に」

「は?」

「どうせ、手も繋いでないんでしょ」

「っ!…!うるっせェな。俺はー、あーと、ほら、結婚してるし!」

「良いんだよ、見栄はらなくても…」

「可愛そうな目で俺を見るな!」

「冗談だよ。1%」

「残りの99%は!?」

「可愛そうなのと、面白いのと、本気」

「おい!」

こうして、俺たちは体力が0になるまで言い争った。



朝。目が覚めると、いつもとは違う天井が。

起きようとし、体を動かした。

カチャ。

「ん?」

見ると手首と足首に手錠が。

「え?」

とりあえず魔法を使い簡単に取る。

「帰るか」

ガチャ

「お兄様?ダメじゃないですか。外したら」

「シリア?お前がやっ…」



「ん…、」

目覚めた。

そう、目覚めたのである

「おはようございます。お兄様」

「シリア…?」

「はい。あなたの。あなただけの。シリアです」

「な、なぁ、」

「なんですか?」

「俺、一回起きたよな?」

「そうでした?分かりません」

「…一つずつ確認するか」

「はい」

「ここは?」

「屋敷ですよ」

「この部屋は?」

「私の部屋です 」

「ティルに、セインは…」

「私以外の女の話をしないでください」

「は、はい」

だめだ、俺勝てねぇ。

「これは、皆は知ってるのか? 」

「いいえ、ここには、私とあなただけ。」

「どういう意味だ?」

「この部屋には、入れません。ちゃんと光耐性があります。ここに来れるのはせいぜい全属性持ちの珍しい人だけですね」

「へぇ、ありがと」

「?」

チャキン!

俺は手錠を解いた。

「何を、!」

俺は、めいいっぱいシリアの事を抱きしめた。シリアは、攻めに弱い。攻めても攻められるのは得意では無いらしい。

「愛してる」

「…、!」

「心の底から」

「あ、あの」

「ありがとう」

「ネ、ェ」

「今度食べ放題連れてってやる」

「フェ?」

「頼んだ。相棒」

バゴン!

その時扉が壊れた

「任せてよ」

「遅い。俺はこういうの慣れてないんだ」

「お兄様…」

「心配されてごめん。でも、俺は、シリアを愛してるから婚約したんだ。だから、安心して」

俺はシリアの唇に口を近ずけ-。

「ふぁ〜」

バタン

シリアは倒れた。

「ふう〜、ラブラブー!」

「うるせ、あと、キスしてねぇからな」

「えっ?」

「極限まで近ずけただけで何もやってないぞ」

「…意気地無し」

「はぁ!?」

「だから、キスも出来ないだよ」

「じゃあやったろか!?」

「誰に?」

「シリアに!」

「さすがに寝てる女の子にはダメなんじゃなーい?」

「じゃあ、お前!」

「フェ!?」

「あっ、」

「…、バカァ」

「す、すまん」

多分俺、顔真っ赤だ。

「おー兄ー様ー?」

「やべ!逃げるぞ!」

「ちょ、リティ!」

「ウィンド!」

俺は、ウィルの手を掴み逃げだ。

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