第十五話

「んっ…。ここは?」

「陣地だよ。太郎君、倒れたから、心配だったよ」

「頭に柔らかい物が…」

「今膝枕してるのー」

「幸せだわ」

「変態」

「酷くね!?」

さておき、

「俺、どうだった?」

「1位だったよ」

「そうじゃなくてさ、俺の走る姿」

「かっこよかった!」

あぁ、やっぱ俺コイツのこと好きだなぁ。

「優花。俺、お前の事が好きみたいだ。俺に付き合ってくれよ。わがままで、お前が好きで、お前がいないと、寂しくて、悲しくて、どうしようも無い、俺を助けてくれ」

「何で今なの。もっと何かあったでしょ」

「いや、今だよ。お前にかっこいいとこを見せて、かっこいいって言われたんだ」

「そうだね」

風が吹き、決断の時間。


「良いよ。付き合ってあげる」


「よっしゃ」

「嬉しくなさそー」

「嬉しいよ嬉しすぎて、夢かと思うぐらい」

「じゃあ現実を見せてあげる」


「愛してる」


「俺も、愛してる」


「おい、そろそろやめろ」

そこにはコーチが。

「あまり、イチャつくな。まだ、大会は終わって無いぞ」


「了解」

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