第17話 帰り道とそれぞれの気持ち
「なんか煮え切らないね、、、」
「うん、ちょっとフミくんがズルいというか、、」
傍から見ている女子5人がそんな話をしてる中、俺は一人で、ただ無言で三人を見守っていた。
そうしていると波さんが
「よし、せっかくだし行っちゃおー」
といいながら3人の方へ走っていく、
それにつられて陽菜フレンズ三人も走っていった。
俺と取り残された多田さんは目を合わせ
「多田さん、俺らも行く?」
「そうだな、行こうか。」
俺らも同じ方向へ駆け出した。
===========
我ながら、なかなかにクズな答えだったよな、、、
目を落とした先のスマホには、傾いた太陽に照らされた輝く海面をバックに、俺はぎこちない笑顔で、桜、陽菜が泣き笑いで、他の6人は楽しそうな笑顔の写真が映し出されていた。
お互いに体を預けあって穏やかな寝息を立てている陽菜と桜を目の前に、俺は自分の不甲斐なさと、優柔不断さに悶えていた。
というか、これ距離感今までより圧倒的にわかりずらくね?
結果どちらとも恋人ではないわけだし、でもただの友達というのは絶対に違うし、、、
「なぁ、フミ。俺、多田さんのこと好きになったかもしれない」
というユウの急な告白に頭がポカーンとなり、俺は自分の思考を中断せざるおえなくなった。
「・・・マジで?今日ほぼ初対面だろ?」
「いや、、なんか友達のために動けるとこに惚れたわ」
「あぁ、そういう感じか。」
この後、俺はユウの話を聞いていた。ユウにはいつも聞いてもらっているので、たまには聞く側にも回っておこう。
===========
フミくんはどういう気持ちなのでしょうか、、
私はシャワーを浴びながら、ずっとそんなことを考えています。家についてからずっと考えているのですが一切結論がでません。
とりあえず、私の気持ちはもうフミくんに伝えたので、これからはもっと積極的にアピールができます。
ですが、それは陽菜ちゃんも同じなので、なおさら頑張らないといけないですね。
===========
さぁ、これからはもっと頑張らないとな~
私はフミにフラれていないという事実をかみしめて、これからの活力に変えた。
そして、それを明日からの作戦を考えるためのエネルギーに変える。
五分ほどたっただろうか陽菜はおもむろにスマホを取り出し、メッセージアプリを起動した。
第二章 告白と返事 〜完結〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます