教えて! ニコお嬢様!

第1回 事の顛末について!

ルミナス:ニコー。たくさん来てるよ。『教えて! ニコお嬢様!』への質問!


ベルニコ:まず、『リヒト公国議会ヴェルスタン家公認質疑応答室』よ。誰よそんなゆるい名前で広めたの。今回のクーデターを受けて公国の体制が変わっていくから、それに関しての質疑応答の場よ。


ルミナス:じゃあ、読み上げていくね。


Q1:貴族街に入れない筈のルミナはどうなったんですか?


ベルニコ:ああ、あの後、国内全ての獣人族アニマレイスを対象に、市民証を発行することになったわ。それだけでは貴族街には入れないけれど、それが身分証になるから、居住証の申請ができるようになったの。そうやって、正規になった手続きをきちんと経て、ヴェルスタン家の養子として迎えたわ。まあ、実際本当に私の親戚みたいなものだったしね。

それと、市民証発行によって、彼ら獣人族アニマレイスは今まで与えられていなかった市街区での経済活動の権利も獲得したのよ。いきなりは変わらないけれど、これから少しずつ国内は変わっていくと思うわ。

全国民にきちんとした教育を受けさせられるようになれば、民主化も視野に入ってくるわね。


Q2:インジェンは翼が生えたままですか?


ベルニコ:そうね。今後彼女は光泥リームスを1滴も触れることが許されないでしょう。だからあのまま。切り落とす案は却下されたわ。アレってもう、彼女の肉体の一部なのよ。四肢と同じ。無理に切断しようとすると大怪我しちゃうからね。移送とかの時は邪魔だけど、仕方ないわ。

もし彼女が今後に子を授かったのなら、『羽根付き獣人族アニマレイス』で産まれるかもね。それくらい、光泥リームス生命アニマには可能性がある。


Q3:他の獣人族アニマレイスも皆『再構築』を使えるんですか?


ベルニコ:無理よ。特異な性質を持つ獣人族アニマレイスは少数なの。本人が嘘を吐いて隠している可能性もあるけれど、生命アニマに対して特異性質を持つかどうかはある程度分かるのよ。でないとイストリアも、獣人族アニマレイスを管理できないでしょう?

『再構築』持ちは私達の把握している中では、ルミナを除けばふたりよ。そのふたりには厳重な監視を付けているわ。危険性を考えれば妥当と言わざるを得ないわね。

ルミナは私が監視役ということね。

因みに私は光泥リームス耐性を得たけど、それだけで何もできないわ。残念ね。私も耳と尻尾、生やしたかったのに。


Q4:アサギリ博士はどうなりましたか?


ベルニコ:イストリアの研究所を丸ごと引継ぐ形で、アサギリ家自体を下級貴族に昇格させたわ。ヴェルスタンの権力で。

今後はヴェルスタン麾下きか……主に私の指揮下で光泥リームス研究、生命アニマ研究を行ってもらう。勿論新たな技術の為の投資は惜しまないわ。予算は公国から出るように話を付けたのよ。父が。



こんな感じで、数回に分けて質問に答えるわ。

時間文字数の許す限り、ね。

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