第6話旅立ちの予報
ぼくは13歳になった。
幸せに育ち潤長に魔法の腕もあげていった。
ただある時ふと思った、前世の最後に願った幸せになりたいという願いは叶っているが【孤独死したくない】というもう一つの願いはどうだろうか?
今は両親に与えられた幸せを感じているが、この先の人生はどうだろうか?
両親が死んだら?村が崩壊したら?
先を考えたらゾッとした。
このまま行くとまずいんじゃないか?
こないだの盗賊の時もそうだが、強い父が居たから事なきをえたが、もし盗賊負けていたから盗賊の奴隷になるしかなかった。
ん?考えれば考えるほどこのままではいけない気がした。
ぼくはまだ経験も足りないし、実力もない。
このままここで平和に暮らしていていいのだろうか?
そんな事を考えていた矢先である。
父にいつもの稽古の後に呼ばれた。
「オラシオン、お前どんな人生送ろうと思ってるんだ?」
不意をつかれた質問にもぼくは焦った
「どんな人生か?ですか?」
「そうだ、おまえは何かやりたい事ないのか?」
やりたい事、幸せに死にたい?漠然とそう思った
「そうですね、父上のように強くなりたいです。」
結局幸せを維持するには力が必要だと考えた結果の答えだった。
少し嬉しそうな顔をした父が答えた。
「おまえ来年、旅に出たらどうだ?」
「え?」
急な提案に驚きを隠せなかった(ノ゚ο゚)ノ
「俺がおまえぐらいの時に同じように強くなりたくて、村を飛び出して旅に出たんだ。
あの時飛び出した事は人生で一番いい決断だったと思ってる。もしあの村にいたままなら母さんやお前にも会えなかったし、故郷を守る事をできなかったかも知れない。」
父が過去に何か有ったのかは分からないが今は聞かないでおこう。
「もちろん決めるのはお前だ、俺や母さんの事は気にしなくていいから好きに生きろ!」
優しくも心強い父の言葉に心動かされた。
「世界を旅してみようと思います。」
満面の笑みの中に寂しさを感じされる表情をしながら父が答えた。
「行ってこい!!」
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