第34話 珍妙な茶会

 よろしゅうございますか、お嬢様。その問いかけにカザリナは答えた、構わないと。



「では参ります、セイッ!!」


「フン……ッ!」



 狭い室内に2つの気合が響き渡る。カザリナは普段着を脱ぎ捨て、今はあられもない下着姿だ。


 上下ともに純白のシルク製で、細やかな刺繍が美しい。それを、絶世の美女と評される女性が身につけるのだ。男連中が目の当たりにしたなら、途端に理性が撃滅され、獰猛な獣へと変質するだろう。


 もっとも、室内にはカザリナと、中年のメイドが居るだけである。



「苦しくはございませんか? 少々緩めても差し支えないかと」


「いいえ、このまま行きます」



 カザリナは自らの手で、革のコルセットを微調整した。体型は凄まじく強調されており、胸元も臀部も大きく突き出たようになる。アクセルがどの程度興味を示すかは不明だが、万全の態勢で臨むのが好ましい。何が好材料になるかは分からないのだ。


 それにしても息苦しい。コルセットは高い効果をもたらすが、当人に大きな負担を跳ね返す。悪習だとカザリナは思う。いつの日か廃してやろう、とも。



「お召し物はこちらの赤で、よろしゅうございますか?」


「ええ、もちろん。目を惹く方が望ましいです」



 裾が長く広がる、胸元の開いた真紅のドレスだ。露出する肌は手入れが行き届いており、出来物の1つもなく、透明感すら感じさせた。


 一度、鏡に映る自分を見つめてみる。世界で最も美しいと称えられる一方、裏では、無表情で気味が悪いと評される容姿。鉄面姫(てつめんひ)などと陰口を叩かれる事さえある。


 果たしてアクセルが、この姿をどう思うのか。全く予想がつかない。



「頭飾りはいかがなさいます?」


「金銀のバラにしましょう」



 メイドは甲斐甲斐しく動き回り、カザリナの頭に豪華絢爛な髪飾りを乗せた。茎が銀、花が金造りというデザインだ。金属製であり、開けた掌よりも大きいので、当然ながら重たい。不自由さを相手に気取られない仕草は、十分に心得ている。



「最後に、指輪はどうされますか?」


「そうですね……」



 カザリナは自分の右手を見た。中指には既に、くすんだ色の指輪が嵌められている。宝石の代わりに純真石が埋まったもので、亡き父からの贈り物だった。それをジッと眺めてみる。


 この時ばかりは、眼差しも温かである。長年付き添うメイドにすれば、何度も見掛けた表情だった。



「このままで。指先まで目敏く見られるとも思えません」


「承知しました。私も、その方が良いように思えます」


「では、ご苦労でした。鉄面姫はこれにて参ります」


「お戯れを。花すらも陰る美しさでございますよ」



 カザリナは瞳を冷たくしたままで、衣装部屋を後にした。


 これから茶会へ向かう。彼女にとっては戦場だと言えた。言葉ひとつ、仕草のひとつで未来が変わる為だ。貧しい流れ者相手であっても、手を抜く事は避けておきたい。


 部屋から出たカザリナは、老紳士に迎えられた。相手は恭しいお辞儀を見せ、燕尾服の擦れる音を鳴らす。それからは、柔和な顔が持ち上がった。


 その顔を見る度、タヌキに似ていると常々思う。



「カザリナ様、準備はよろしいので?」


「えぇ爺や。参りましょう」



 先行するヒールの音、それに革靴の音が寄り添うように響く。急がず、緩まず。足音は常に一定の間隔を保ち、僅かな乱れさえも無い。



「爺や。調べはつきましたか?」


「はい。お嬢様のご慧眼には、感服つかまつる想いです」


「そうですか。ではやはり、ゴードンたちは無法を働いたのですね」


「それはもう、聞くに堪えぬものでした。ミキレシア様が病で伏せるのを良いことに、繰り返された蛮行は数しれず。どうやら常態化していた模様でございます」


「その時が来たならば、厳正に処罰せねばなりませんね。今は堪えて待ちましょう。そしてもう1点、アクセルという人物については?」


「申し訳ございません。マズシーナに辿り着いて日が浅いようでして、何者かまでは判明しておりません」


「誰かの息がかかっているのでは? 例えば王都の」


「それも不明です。ですが、どうやら冒険者のようでして。只今、手下共をギルドに遣わせております。戻り次第、ある程度は掴めるかと」


「そうですか。その帰りを待つだけの猶予は無さそうですね」


「力及ばず申し訳ございません」


「良いのです。突然の指示でしたから。むしろ、よくぞここまで調べてくれましたね」



 カザリナは通路の端で立ち止まった。すかさず爺やがガラス扉を押し開けた。その向こうは中庭を縦断する通路で、道はテラスへと繋がっている。



「客人のご様子は?」


「お嬢様の方は、年相応でした。中庭の美しさに心を奪われてるご様子。ですが、アクセル様に至っては、まさに泰然としたものでした」


「なるほど。貴方の眼をもってしても、心を読み取れませんか」


「明鏡止水。絶妙に感情を殺しておられる。おそらくは、達人とも呼ぶべき遣い手とお見受けしました」


「ならば、是非とも味方につけたい所ですね」


「御意。ただし、勘所が掴めるまでは、様子見するのが賢明でしょう」


「肝に命じます」



 このまま小道を行けば、間もなくテラスにたどり着く。カザリナは一度立ち止まり、父の遺品に指を添えた。幸運の指輪。



(何か起きたら、心のままに縋りなさい)



 懐かしい記憶を思い返しては、腹に力を込めた。


 未知なる人間との対話には不安がつきまとう。しかし相手は有力者ではなく、貧民なのだ。きっと向こうの方が緊張しているに違いない。そう見積もると、僅かに心は軽くなった。


 いざ戦場へ。カザリナは心を硬く閉ざし、アクセル達の待つテラス席へと向かった。そんな彼女を出迎えたのは、予想だにしない現実であった。



「うんま! これ、うんまですよアクセル様! 何個でも食えそうです!」



 テラス席、シルクのテーブルクロスは食べかすだらけである。待たせる間は紅茶でもてなし、ティースタンドの軽食も付けた。内容はサンドイッチと焼き菓子、他にミックスベリー。


 少し多すぎたかと思っていた。緊張から、喉を通らないかもしれないと。しかし、そんな予想は大きく外れ、食べカスだらけの汚し放題だ。


 アクセルはアクセルで、別の手段で汚していた。



「レモンをスライスしたものとは。いったい何に使えと?」


「絞るんじゃないです? ギュッとして、汁を紅茶に入れるとか」


「なるほど。フンッ!」


「キャア! 力入れすぎですよ、すんげぇ飛び散ってるじゃないですか!」


「すまん、次こそは。フンッ」


「痛ぁ!! レモン汁がワタクシの瞳をぉ!!」



 何だろう、この状況は。カザリナは理解不能に陥り、ただ立ち尽くすしかなかった。


 やがて視線を察したアクセルが顔を上げた。サーシャも目元を拭いながら、同じ方を見る。



「サーシャ。どうやら、待つ時間も終わったらしいぞ」


「そのようですね。でも何か怒ってません? ジッと見てるだけだし。顔もおっかないし……。もしかして!?」



 サーシャは言い終える前に恐怖を抱いた。それから転げるようにして椅子から降り、カザリナの方へと駆け寄る。その手に、ティースタンドを携えて。



「ごめんなさい! あんまりにも美味しすぎて、公女様の分までちょっと食べちゃいました! 食べ残しですけど、せめてこれだけでもッ!」



 サーシャのスタンドには、歯型の刻まれたサンドイッチに、数粒のワイルドベリーだけが残されている。これが同格相手なら敵対行為と受け取る所だ。


 しかし客の2人からは、何ら悪意を感じない。恐らくは言葉通りなのだろう。カザリナはそう結論づけると、サーシャを見つめながら命じた。



「爺や。このお嬢さんにティースタンドをもう1セット。量は多めの方が好ましいですね」


「直ちにご用意いたします」



 そこでようやくカザリナは腰を降ろした。アクセル達とはテーブル向かいの位置だ。そして客の方は見ずに、庭園の方へと目を向けた。マナーから逸脱したふるまいである。しかしカザリナは、直前の騒がしさから作戦を変更し、少し踏み込んでみる気になったのだ。


 そうして視界一面に映るのは、手入れの行き届いた緑である。いつ見ても美しさに見とれてしまう。


 短く刈り揃えた芝生は小高い丘を模しており、随所に埋められた花々は、野山に溢れる実りを現している。随所に水路を張り巡らせ、循環式の清水が淀みなく流れてゆく。そこから向こうは城壁だ。せせこましい街の景色など映らない。更に先を見れば、山の稜線と青空だけが見える。


 この庭園は母ミキレシアの趣味だ。唯一、素直に称賛できるものだと思う。それだけ散財している事でもあるが、何度となく、ささくれた心が救われたものだった。



「改めまして、剣士様。私はカザリナ・フーリエン・カブルソンと申します。前公爵デストルードの娘です」



 カザリナは、敢えて着席したままで挨拶を告げた。これに反応はあるのか。怒りは、驚きは見せるか。無礼だと糾弾するなどあるか、観察してみる。


 しかしアクセルはもとより、隣のサーシャも負の感情を示さなかった。作法について気にしていない様である。それどころか、感銘を受けたかのように瞳を歪ませている。



「ふぉぉぉアクセル様、公女様ですって。やっぱりお綺麗ですよねぇ……」


「ありがとうお嬢さん。あなたも将来は素敵なレディになりそうね」


「えっ、ほんとです? 公女様に言われちゃうと、そんな気がしてきました!」


「けれど、頬にバターを付けてるようではね。もうしばらく先になるかしら」



 とたんに赤くなったサーシャは、頬を闇雲に拭った。袖がテラテラと光る程度には汚れていたのだ。



「さて、アクセル様。ご多忙の中お時間をいただき、恐悦至極ですわ」


「今日は仕事もない。一応は暇だ」


「それは何より。早速お尋ねするのですが、貴方様はゴードン、あの騎士団長を告発したい訳ではない。という事でよろしいのですか?」


「あの小悪党がどうなろうと興味はない。魔獣をけしかける存在がいると思い、城までやって来た」



 カザリナはしばし黙る。アクセルの意図を計りかねたからだ。魔獣の話題は度々聞くものの、人間が操るという事については初耳であった。


 虚言だろうか。カザリナはジッと相手を見る。茫洋とした瞳は、微塵も揺れる事無く、こちらを見つめ返した。少なくとも偽りの気配は読み取れない。



「不可思議なことを仰る。魔獣を人間が、などと。にわかには信じられませんわ」


「これまでに2度、遭遇したことがある。知恵なき獣共は恐れるに足らんが、人が操るとなると厄介だ。備えの脆い所を突いてくる。状況次第では、大勢の死者が出るだろう」


「それが事実であれば由々しき事。ですが、少々腑に落ちません。ゴードンの悪事に魔獣が関与しているという、何らかの証拠があるのですか?」


「どういう事だ?」


「貴方様は、悪を辿り黒幕を葬れば、魔獣を駆逐できる。そう考えていらっしゃいますね?」


「経験則だ。今まではそうだった」


「少々、急ぎ過ぎかと。もしやパンを盗んだ者や、暴言を撒き散らす者なども、同じように魔獣との繋がりを疑うのですか?」


「流石にその程度では、何とも思わん」


「はい。私は極論を申し上げました。悪事は裁かれてしかるべきです。ですが、罪と釣り合う罰でなければなりません。そして罪を暴くには、確かな証拠を必要とします」



 アクセルはここで、首を左右にひねる動きを見せた。ようやくの人間らしい動きに、カザリナは鋭く観察する。


 やがて彼女は気づく。仕草に他意は無く、単純に熟考するだけだったのだと。



「ではゴードンは無罪放免になるのか?」


「いいえ。あの者には余罪があり、相応の処分が下ります。降格は確実でしょう。もっとも、裁くのは私ではありませんが」


「裁くのは誰だ?」


「公爵自らが裁くもの、と決められています。一応は」


「そうか。何となく理解できた。結論を言えば、ここに長居をしても意味が無いという事だな」


「せっかくですから。もう少々お話をいかがでしょうか?」


「居座る理由がない。それは時間の浪費だ」



 アクセルが立ち上がろうとした、ちょうどその時だ。追加のティースタンドが用意された。差し出された物を、アクセルは片手を挙げて固辞。


 その一方でサーシャは、目の色を変えてまで受け取った。美味い。とにかく美味すぎるのだ。サンドイッチの濃厚ハムとシャキシャキレタス、バターのコクと塩加減が絶妙に合わさる。精密な四和音である。サンドイッチだけでパン3つは行けそうな味わいに、彼女は完全に虜となっていた。


 そうして悔い続ける最中、アクセル達の会話が気にならないでもない。しかしこの旨味よ。焼き菓子のまろやかな甘味よ、ミックスベリーの瑞々しい酸味よ。シンプルながらも贅沢な宴が、サーシャの心を握りしめて離さないのだ。



「居座る理由、とやらが出来ましたね。少なくともお嬢さんは」


「致し方ない。食べ終わるまでは待つ事にする」


「では、もうしばらく私とのお話しに、お付き合いいただけますか?」



 カザリナとしても、猶予が欲しい。まだアクセルという男を品定めできていないのだ。敵か味方か。せめて、そのラインだけでも把握しておきたい。



「アクセル様は、この街の者ではありませんね?」


「神精山より旅を続けている。最初は1人だったが、サーシャも同行するようになった」


「まぁ、神精山とは。なかなかに厳しい環境だったでしょう」

 

「そうでもない。偉大なる師匠のお陰で、不自由なく育った」


「旅に出たとの事ですが、何か目的があるのでしょうか?」



 カザリナは極力、声色が変わらないように注意した。彼女にとって本題である。この返答次第で、何かが判明する。そんな予感がしていた。



「嫁探しの旅だ。師匠より、探してくるよう命じられた」


「伴侶……をお探しなのですか?」


「そうだ。雄しべ雌しべの関係となれる者を、1日も早く見つけ出したい」



 何を言い出すのだろう、この男。カザリナは真顔のままで絶句した。何らかの辱めを受けた気分もあるが、これが庶民の情緒というものかもしれない。


 死角で握りしめた拳を、少しずつ緩めていった。



「貴方様は、何と申しましょうか。もう少し本をお読みになるべきかと」


「書見ならば山で済ませている。毎日毎晩、朗読したものだ。師匠の膝の上でな」


「それは、何とも、お優しい方なのですね」


「そうなのだあの方は最高にして至高ッ! 無類の強さを誇るのは言わずもがな麗しく博識で思慮深い一方、ささやかな失敗を見せたりする。本人はしっかり者であろうとするのだが、どこか脇が甘く似たような事を繰り返す。なんと愛らしきことか。顔を赤らめて『今のはわざとだ、失敗してみせたのだ』と罵る様は、額縁にしまっておきたい程に素晴らしい。いっそのこと絵師に弟子入りでもしてみようか、ワッハッハ!」



 なぜ急に饒舌になったのか。カザリナは計りかねて、紅茶を飲むことで顔を隠した。カップの端からサーシャの方を覗き見てみる。


 そちらはそちらで、恍惚とした笑みを浮かべており、今にも失神しそうである。



「この焼き菓子もたまんねぇですぅ! このジャリジャリしたやつ、めちゃんこ甘い! ハチミツじゃないですよね? 何だろ気になるすんごく甘い!!」



 ここに至って、ようやくカザリナは結論を導き出した。2人とも何も考えては居ないのだと。王都に住まう諸侯や貴族連中の意を汲んだにしては、余りにも無防備すぎると。


 そう思った途端、肩から力が抜けた。ティーカップをソーサーに戻す時、不意に言葉が漏れた。



「羨ましい。あなた方のように、心の赴くままに生きられたら……」


「どうした。何の話をしている?」


「私は立場上、心を押し殺さねばならない事が多いのです。幼き頃は酷く苦しみ、思い悩んだものです」


「公女という肩書は辛いものか」


「今は慣れました。でも、もしかすると、別の人生もあったのではと。今更そう思っても詮無き事ですが。せめてシロユメクサを枕元に添えて、ありもしない夢を愉しむのがせいぜいです」



 ここでまたしても、アクセルが頭を左右に振った。カザリナが何事かと見守るうち、その揺れが収まった。



「シロユメクサ、カザリナ。そうか。どこかで聞いた名だと思えば、思い出したぞ。ウセンだ」


「少々、飛躍しておられます。私には理解しかねるのですが」


「ウセンという名に聞き覚えはないか? 幼き頃に何度か会っただろう」


「申し訳ありません。私には会うべきお方、会うことを望まれる方が大勢おりましたので。失念しているのだと思います」


「雨の日にシロユメクサの冠を贈ったのだが、踏みにじられたそうだ」



 カザリナは咄嗟に押し黙った。答える前に、そっと指輪に触れてみる。テーブルに隠れつつ、決して気取られぬように。そして瞳を閉じては、想いを深く巡らせるフリをした。



「……繰り返しになりますが、やはり記憶にございません。それが事実であれば、謝罪せねばなりませんね」


「いや、子供のしたことだ。今さら咎めるべきではあるまい」


「そう言っていただけると、心が軽くなるようです」



 そう、カタリナが言い終えた時だ。彼女の傍へ爺やが歩み寄った。



「ご歓談中に恐れ入ります。公爵閣下がお呼びでございます」


「叔父上が? 分かりました、伺いましょう」



 カザリナはアクセル達に別れを告げると、庭園を後にした。辺りには足早な音が響き渡る。



「爺や、助かりました。私は少々、冷静さを欠いていたようです」


「お褒めに与りまして」



 カザリナの歩調は乱れがちだ。それもやがて遅くなり、遂には止まる。



(良かった、また君に会えて! 見てご覧よホラ。すっごく良く出来たんだよ。絶対似合うと思うんだ!)



 足を止めたままで、窓の向こうに目を向けた。天候は下り坂。僅かに霧雨が舞うのが見える。


 そういえば、あの日もこんな天気だった。カザリナは言葉にはせず、ただ心の中で呟いた。




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