胸を焦がす熱さ200%のファンタジーです。
といっても、恋愛モノでもバトルファンタジーでもありません。
なぜ熱いのか?
それはキャラクターたちの感情の温度が高いからです。
誰もが魂を燃やし必死に生きているから、そこに熱を感じるのです。
主人公のミリスお嬢様は、絶対解決不可能に見える問題でさえ、
最後は華麗に収めてしまう稀有な能力の持ち主ですが、
彼女自身に特別な魔法や剣技のような能力があるわけではありません。
彼女は人の用い方がうまく、適材適所を配置し、忠誠を誓う者たちを働かせることで、
鮮やかに事件を解決していくのです。
つまり彼女が頼れるものは自分の知力のみ、といっても過言ではないかも知れません。
ですが彼女は利口であるがゆえに、自分を愚かだと知っている――
無知の知を地で行く賢いヒロインなのです!
ひとこと紹介については、読んでいただければわかります。後半はなくなってしまうのですが、お話の最後にある私の大好きなコーナーです。全て定期購読したい。
そして、ミリスお嬢様、うん、本当に逆らっちゃいかんです、何でもお見通しです。
でも、だからこそ、彼女の発想は、愛すべき者たちへの手も緩めない。それがミリスお嬢様。
天晴れ、すごい、素敵、好き(え)
私はメイドとか執事とか、庭師とか剣士とか、それすらなれないから、下僕でいいです(真顔)
ミリスお嬢様に一生ついていきたい。
そんな、かっこよく可愛く賢いミリスお嬢様に、一話目から心を鷲掴みにされること間違いなし!
皆さんもぜひ!
冒頭第1話から、脱帽させられます。いやはや、ミリスお嬢様の魅力に溢れているのです!
語彙豊富ながら流れるような地の文で、ミリスお嬢様を中心とした世界観に、あっという間に攫ってくれます。
彼女の魅力のみならず、周囲の人物がまた曲者揃い!
個性的でいて、それぞれに魅力的です。
心理戦や戦闘描写も丁寧で、気付けば息を呑みながら彼女たちを見守っていました。感情表現の繊細さに、思わず涙ぐむシーンまで!
10話の間に、様々な心理状態にさせてくれます。
これは癖になります。次へと引っ張る力がものすごいのです。
だって次が読みたくなるもの!
読み進めるたびに、ミリスお嬢様への信頼度がマシマシになります。逆らう気なんておきません!
どこまでもついていきたくなる、そんなミリスお嬢様の物語。
ぜひとも彼女に会ってみてください。
会えば必ず魅了され、ひれ伏したくなることでしょう!
この作品を無料で読んで良いのだろうか。
読んでいる最中、ふとそんなことが頭をよぎりました。
そう思わせるほどに、この作品はストーリー・キャラクター・文章力、どれを取っても一級品なのです。
個性的なキャラクター達のコミカルなシーンに笑っていると、次の瞬間には息もつかせぬバトルが始まっている。かと思えばいつの間にか哀しくも辛い絶望的なシーンに変わっていたり。
もう感情がジェットコースター状態です。
それを違和感なく一つの作品に落とし込み、極上のエンターテイメント作品に仕上げているのは、作者様の圧倒的な筆力によるもので違いありません。
ちなみにミリスお嬢様を120%楽しんでいただくのであれば、
①墜ちた剣王ゾルゲ(短篇)
②★★★ミリスお嬢様には逆らえない★★★(本編)
③★★★教えて、ミリスお嬢様!★★★(スピンオフ)
の順でお読み頂くと、よりお話の解像度があがるかと思います。
全てを読み終える頃に、きっとあなたは本タイトルを口ずさんでいることでしょう。
ファンタジー小説部門における最近の傾向から見て、小説内にMain 女主人公が登場し、その世界観全体で結果的に無双な種類の小説が多く作成されていると聞いています。
さて、この小説のヒロインはファンタジー小説でよく登場する主人公がもともと保有する能力やSkill or 魔法を使えない状態にあり、それにもかかわらず小説内容の中で無双である特異ながらも面白い小説です。
また、人間に対する洞察力を含む遊戯、知恵、権力という要素を小説の中で主人公の観点と心理描写および対話を通じて自然に表現されている点もこの作品の魅力だと思います。
この小説が好きなファンタジー小説の作者として追加で言及しますと、この小説を読む前は個人的に小説にMain 女主人公が登場する作品を作成したいとは全く思っていなかったのですが、読んだ後にはその考え方が次第に変化していくと見なすようになるほどの小説作品だと評価しています。
これは刺さる。なんだろう。踏まれたい。お嬢さまに、早速。ただちに。
本作については事前に、プロモーション短編として別のおはなしが示されています。作者さまの小説一覧からぜひ、そのお話も見つけていただきたいとおもいます。たんなる予告というだけでなく、きっと作者さまがこの一連のものがたりで目指されているものを、上手に感じ取る一助になるのでは、とおもいます。
さて、わたしはその短編のなかですでにミリスお嬢さまには一度、やられています。いますので、免疫ついてるはず。であるのに。むしろ逆。そっか。中毒、か……。
作者さまは、細やかな心情を掬いあげるような、繊細で緻密で、むねの奥におりて気持ちの破片をひろいあげるようなこころと場面の描写を得意とされています。
一方で、これはもしかすると作者さまにお叱りを受けるかもしれませんが、リミッターを意図的にはずそうとされたときの可笑しさ、愛らしさ、なんというか、たとえばちょっと刺激的なことばをつかったりしたときでも、けっして嫌なかんじがしない温かさ、そういうのがとても上手で、そして魅力的な書き手さまだとおもっています。
その温かさをもって、描かれる、突き抜けたお嬢さま。
ぶんぶん周囲をふりまわし、蹴りたおしながら、突き進む、ミリスさま。
ついていきます。なんとか、必死に。
その愛らしい微笑みをうけながら、背中をげしげし、蹴られながら。