第9話 アバター制作

今回の話は、字の大きさによって見えづらくなっていますので、そこはご了承ください。

通常のサイズであれば問題ないと思います。


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大手vtuber事務所 ファミールの社長 加藤あかり。

俺の面接をさっきここまで案内してくれた鈴木さんとやってくれた人だ。

ファミールというvtuber事務所をここまで大きくして、今や100人を超えるファミールのタレント達や、他の従業員をまとめているすごい人だ。

確か、面接の待機部屋でファミールについて書かれた本を読んだ時に、『vtuberというものを好きになり、激ハマりしたため、vtuberになるメンバーと、少しの従業員を集めて、この事務所を作った』と書いてあった気がする。


「もうわかっているかもしれないけれど、一応言っておくわ。ここに今いる3人…倉井静さん、紅葉沙耶さん、伊東蓮くんが今回うちからデビューする新人vtuberとなるわ。そして、ここにいる3人は一緒にデビューする同期ということになるわね。今日集まってもらったのは、vtuberとしての名前、vtuberのアバター、同期グループのユニット名、配信をするためのやり方、パソコンなどの使い方…などなど、いろいろとやる予定だから、今日はよろしく頼むわね」


「よろしくお願いします」「はい、お願いします」

「よ、よろしくお願いします」


倉井さん、紅葉さん、俺という順番に言葉を返していく。やっぱ社長ということだっけ会って、少しだけ緊張する。

…なんか俺、緊張してばっかじゃないか?

いや、そんなことはないか…?


まーいいか、そんなことより、今日やることだ。

vtuberの名前とアバター、グループ名などvtuberとして必要な部分と、配信方法やパソコンなどの配信するために必要な部分をやるみたいだ。


すると、社長がカバンの中から紙を数枚出す。


「はい、じゃー今から紙を数枚渡すから、これを書いてくれるかな。少しだけ説明しておくと、vtuberとしての名前は、本当の名前と同じにはしないようにね。けど、名前だけが同じや、少しだけ苗字や名前とかぶっている感じなら大丈夫よ。過去にもそういう人は結構いたからね。次にアバターだけど、これは絵でもいいし、どんな感じにしたいかなどを何個も書くでも、自由にしていいわ。」


そういい終わると、社長が紙を渡してくれた。

俺たち3人はそれをもらうと、近くにあった椅子に座り、テーブルにそれぞれ紙を置く。書くための鉛筆や消しゴムは机の真ん中においてある。



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             氏名________________

             日付________________

 

○vtuberの名前を決めてください。

※本名にはしないでください。名前だけでも可。

 カタカナでも可。


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○vtuberのアバターを決めてください。

※アバターのみでも可。要点を書くだけでも可。

 二つ使うのも可。


アバターの絵     |アバターの要点など

           |

           |

           |

           |

           |

           |

           |

           |

           |

           |

           |

           |


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えーっと、まずは日付と名前を書いてっと。


問題は、次からのvtuberとしての名前なんだよな。

正直なことを言うと、俺の名前は蓮だし、歌い手としてもレンとしてやってきたから、名前はレンにしようかなとは思っている。けれど、苗字がマジで決まらない。本名がダメなことから、伊東はもう使えないし、他の苗字にしないといけないんだが…


「…どうしよう」


俺は周りに聞こえないような小さな声で呟く。

少し倉井さんや紅葉さんをみてみると、二人もどんな感じにしようか迷っているようだ。

…けど、その顔は迷いながらも少し嬉しそうな顔にも見える。これは当たり前だと思う。だって今決めているのは、これからの将来、ずっと共にしていくものであり、そしてずっと憧れていたものでもあるんだから、少しは嬉しくなる。

俺だって今、迷いはしているものの、vtuberになるんだなと実感できて嬉しいんだからな。


…うーん、苗字が決まらないだったら、アバターを先にやっていくか。

もしかしたら、アバターを想像することによって、いい感じの苗字が思い浮かぶかもしれないしな。

よし、そうと決まれば、アバターからやっていこう。…悲しいことに、俺の絵の才能は皆無に近いから、手書きで書くしかないんだけどね。


俺は、理想のvtuberを頭に思い浮かべて、紙に箇条書きで書いていく。


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○vtuberのアバターを決めてください。

※アバターのみでも可。要点を書くだけでも可。

 二つ使うのも可。


アバターの絵     |アバターの要点など

           |・黒髪の青年

           |・髪は長すぎず短すぎず

           |・少しだけ陰キャラっぽ

           |く

           |・目の少し上まで髪があ

           |る感じ

           |・服装は、少し歌手っぽ

           |い感じ(派手すぎない)

           |・マイクを持てるように

           |したい(願望)

           |・優しそうな雰囲気をも

           |っている


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うん、まーこんな感じかな。

派手な色の髪にするのも少し考えたけど、やっぱり黒が俺には合っている気がする。実際、生まれてからずっと黒髪でいるし。髪の長さも、今の俺と同じ感じで行こうと思う。

で…ここで考えた結果、ポイントとなるのが、少し陰キャラっぽい感じっていう言葉。理由は簡単で…俺自身がそこまで陽のものとは言えないからだ…。

うん…、言ってて少し悲しくなるな…。

本当は、vtuberになるんだから、陽のような感じに生まれ変わろうとかするのもいいかもしれないけど、それだと配信の時に常にそのテンションを維持しないといけないし、それで少しキャラが変わっても大変だと思うから、いつも通りの俺で行けるアバターにしようと思う。それに、vtuberになっても、いつも通りの俺を見て欲しいし、ファミールのメンバーにもあまり、こういうアバターやキャラの人もいなかったからちょうどよかったのかもしれないな。


服装に関しては、やっぱ俺は歌が好きだから、歌手みたいな服装とかいたが…、どんな服装なのかは正直まだ決まっていない。ただ、このアバターに合いそうかつ、歌手っぽい感じの服装にして欲しい。

…、俺のアバターを描いてくださるパパさんもしくはママさん(アバターを描いてくれる絵師さん)、人任せでごめんなさい!けど、よろしくお願いします!


そして、最後の優しそうな雰囲気っていうのは、ただそんな感じがいいなと思っただけ。


結果、少し陰キャラっぽく見えるけど、歌が好きだからファミールに入って、歌も頑張りつつ、vtuberとして頑張っていくっていうのが、このアバターにかけた思いだ。


「…よし、アバターができたから、あとは…」


苗字。

黒髪、歌手っぽい、少し陰キャラっぽい、優しそうという四つの要素が、アバターからは読み取れる。

意外と少なかったけど、この四つの中だったらやっぱり、歌っていう要素は入れたい。歌い手をやってたぐらい、歌は好きだからな。

それに、他の要素を考えると…、




宇多黒うたぐろレン…」



お、意外といい感じの苗字が思いついたんじゃないか?歌っていうのをそのままは入れれなかったけれど、宇多とすることによって、『うた』という言葉は入れれた。…多分意味は全然違うんだろうけど。

そこに黒髪の黒を入れる。そうすることにより、

宇多黒っていう苗字ができる。

他の二つの、少し陰キャラっぽいっていうのと、優しそうっていうのが、上手くは入れれなかったけど…、見方によっては、入ってるようにも思えるよね…?

…はい、無理やりですね。

けど、俺からしたら、いい感じの苗字ができて、満足。


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             氏名________________

             日付________________

 

○vtuberの名前を決めてください。

※本名にはしないでください。名前だけでも可。

 カタカナでも可。


宇多黒 レン

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○vtuberのアバターを決めてください。

※アバターのみでも可。要点を書くだけでも可。

 二つ使うのも可。


アバターの絵     |アバターの要点など

           |・黒髪の青年

           |・髪は長すぎず短すぎず

           |・少しだけ陰キャラっぽ

           |く

           |・目の少し上まで髪があ

           |る感じ

           |・服装は、少し歌手っぽ

           |い感じ(派手すぎない)

           |・マイクを持てるように

           |したい(願望)

           |・優しそうな雰囲気をも

           |っている


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よし、書けたぞ…!

色々と考えて、迷ったりはしてけど、書いてると楽しいし、これからのことを考えると、この書いたものをみるだけでも、ワクワクしてくる。



「…あ、言い忘れてたわ。みんなまだ書いてるか、書き終わってるかはまだわからないけれど、言い忘れてたことがあるから言っとくわね。

えーっと、みんなのアバターを描いてくれる絵師さんのことなんだけど、ミズレ先生、赤川先生、ナナミ先生の3名にお願いしてあるわ。伊東くんがミズレ先生、倉井さんが赤川先生、紅葉さんがナナミ先生に担当してもらうことになる思うから、そこのところも少し考えて、書いてくれるといいわ。」


…おおーーーー…!!


3名とも、俺でも聞いたことがあるぐらい有名な人たちだぞ。小説や漫画、アニメなどなど色々なところで活躍している人達だ。他の二人も流石に驚いているように見える。

…こんな有名な先生たちを呼べるなんて…、さすがはファミール。


それにしても、ミズレ先生か…。

確か女性の方で、今話題のアニメ『世界でただ一人の友人』を担当してる絵師さんだった気がする。

細部まで、細かく書くで有名な方だから、俺のアバターをどんな感じに描いてくれるのか…

マジで楽しみだな。


「…見た感じ、みんな書き終わった見たいだから、紙は一旦回収するわね。アバターはまだ確定ではないけれど、名前に関してはこれで決定するから…最後に確認お願いね。後、アバターに関しては、何パターンか描いてくださるらしいから、後日また選んでもらうことになると思うわ」


名前は決定か。

多分絵描きさんも、名前を見てアバターを描きたいと思ってるからかな。


宇多黒レン。


俺はこれでやっていくぞ。

この名前で、ファミールのvtuberとして頑張って行こう。


「…はい。これで回収し終わったから、次のことをやっていくわね」


「次は…ユニット名」



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正直、どうやってアバターを決めていて、ユニット名とかも作っているかは分からないけど、想像でやって行こうと思います


名前に関しては、めっちゃ迷いました…。


もし、誤字脱字があればよろしくお願いします。





















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