母親って一体何なんだ?

桜梅 桃李

田舎暮らしの大変なこと

結婚して8年目、私はもう30代半ばになっていた。

不妊治療をすると決めて3年が過ぎ、今は仕事すらしていない。

このままでいいんだろうかと漠然とした気持ちを抱えたまま

今、私はこたつむりになっている。


日中のルーティンワークといえば

スマホで動画を見たり

録画したドラマを見たり

テキトーにダンスを踊ってみたり、歌ってみたり

わりと自由気ままに生きてる。


「働いてなくて子どもいなかったら一日何してんの?」


これはよく周りに聞かれる質問だ。


こっちだって好きでこうなってるわけじゃない。


田舎は特にこうだ。


結婚したら子供がいるのが当たり前。

子どものいない夫婦にはわりと風当たりが厳しい。


そしてそんな田舎には当然不妊治療専門の病院などない。


だから私は高速バスで片道2時間かけて都会の病院に通っている。


往復4時間の道のりと、待ち時間の長い病院に1~2時間。

通院すると一日はあっという間になくなる。

また冬の時期になると積雪の状況も肝心で

大雪になると交通機関が動かなくなるというのもまた辛い。


「いつになったら我が子に会えるのだろう。」


毎回バスの中で音楽を聴きながら思いを馳せている。

それと「今日ごはん何食べよう?」

















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