第6話 ぎゅっとしておやすみなさい

「ご飯も食べましたね。ご主人」


「私特製のご飯はどうでしたか?」


「……そうですか。お粗末様です♪」


「二人でだらーっとしていたら、夜も更けてきましたね」


「ご主人、うとうとしています。そろそろ眠りましょうか」


「はい、ふかふかのベッドが待ってますよ」


「沈み込むような気持ちいい肌触りで……優しくご主人の体を支えてくれます」



//SE ベッドへと上がる音。(布の擦れる感じの音)



「では、灯りを消しますね」


「……私もお隣に入っていいですか?」


「ありがとうございます♪ では、お邪魔しますね」



//SE ベッドへと上がる音。(布の擦れる感じの音)



「失礼します」(ここから囁くような声で)


「……ご主人が、近いですね」


「…………」(ゆっくりな呼吸音)


「ご主人」


「……ふふ、呼んだだけです」


「…………」(ゆっくりな呼吸音)


「……今日は、ずーっとご主人と一緒にいられましたね」


「朝はご主人の寝顔を見て……二度寝して……一緒にお散歩をして……外でゆっくりして」


「……温泉も、マッサージも……私、すごく幸せです」


「……ぎゅーっと、抱き着いてもいいでしょうか?」


「……ありがとうございます。失礼しますね、ご主人。……ぎゅーっ」


「あ……ご主人の匂いがします。すー……っ。はー……」


「なんだか、ほっとします。不思議ですね……」


「眠そうですね。ゆったりおねむしてくださいね。私がお傍でついてますから」


「…………」


「昔は逆に……ご主人に抱きしめてもらってましたよね」


「助けてもらってすぐの私は、まだご主人以外の全部が怖くて……ずっと怯えていました」


「こんなことなら、人間のフリはしない方がいいんじゃないかって思ったりもして。逃げ出そうと考えたこともあります」


「でも、ご主人はずーっと優しかった」


「私みたいなスライムにもご飯をくれて、お洋服を探してくれて、一緒に生活できるようにもしてくれて……」


「いくら感謝しても、したりないくらいです」


「ご主人。大好きです」


「…………」(耳元にキスをする音)


「……ふふ、すみません。起こしてしまいましたか?」


「ご主人、今日はゆっくりできましたか? 私はご主人のお役に立てたでしょうか」


「こんな私ですけど……ずーっとご主人をお慕いしています。ご主人のお傍にいられたらと思っています」


「ですから、困ったことがあればなんでも言ってください」


「それに、疲れた時はいつでも私の所に来てください」


「いつでも私はあなたのお傍にいます。そうして、ご主人のことをいっぱい甘やかしてあげますから」


「……目蓋が重くなってきましたね。ご主人。ゆっくり眠ってくださいね」


「目が覚めても、私がお傍にいますから」


「……今日はとても幸せな一日でした」


「ふふ……そろそろ眠りましょうか」


「ではご主人。――おやすみなさい」













――――


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疲れた体をスライム娘にしっとり甘々に癒してもらう話〜静かな森の奥で二人きりのお泊まりデート〜 じゅうぜん @zyuuzenn11

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