第7話取材の結果

スタッフルームに戻ってきた我々は、今後の取材方針について話し合うため、結果を報告しあうことになった。

まずは鳥居道生を取材していた、朝美たちからだ。

「えーっ、まず鳥居さんに取材した結果について報告します・・・。鳥居さんは克樹さん同様、当時子ども会の役員をしていました。克樹さん同様に、少女とその両親の霊を目撃したと言っていました。」

「それで、具体的にはどんな話を聞けましたか?」

「鳥居さんによると、その時子ども会役員だけでお茶会をしていたそうですか、お湯を淹れようとキッチンに向かったら、キッチンの方から物音が聞こえたそうなんです。それでキッチンを覗いたら、中年女性が姿勢を低くしてキッチンの下の棚を漁っていたんです。鳥居さんは空き巣が入ったと大騒ぎで、慌てて捕まえようとしたのですが、キッチンの棚に頭をぶつけてしまいました。その音にみなさんが集まってきたのですが、中年女性の姿はそこに無かったそうです。」

おそらくその中年女性は母親ということなのか・・?

「どうして中年女性はそんなことをしていたんだ?」

「それは・・・」

すると道草があっと言うと、例の物件で見つけた指輪を出した。

「きっと、これを探していたんだよ。」

「これは何ですか?」

「例の物件で発見した指輪です。」

みんなが指輪を凝視した。

道草が見つけた指輪、それは鳥居さんが目撃した女性の霊と何か関係がありそうだ。

「とにかく、物証となる映像の撮影をしよう。それと亡くなった少女と家族の親族に、取材してみよう。アポイントを取ってくれ」

後日の予定を決めた我々は、会議を終了にした。







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