あとがき



『メイドさんのお土産』一巻あとがきより抜粋






『騙された方が悪い』なんて言葉がありますけど、いやいやどう考えても『騙した方が悪い』でしょと。


『騙された奴はバカ』なら分かりますけどね。


『騙された方が悪い』とかいう奴は大抵騙す側の人間で、恐ろしいのは稀にこの言葉に騙され本当にそう思っている者がいることですが、この場合でもやはり『騙された奴はバカ』という結論に至ると思います。


まあ、何が言いたいのかというと『騙された方が悪い』なんて言葉に騙されるなという事です。


そんな訳で『メイドさんのお土産』いかがでしたでしょうか。


本作は本来であれば比良坂ひらさか泉夜みよ、という名のメイドが方々から購入してきたお土産を仕事中に隠れながら食べるグルメ小説だったのですが、気が付けば全く違うストーリーに変貌していました。


あとがきから読む派の人には申し訳ありませんが、少しネタバレをさせて頂くと、本作には叙述トリックのシステムが若干採用されています。


騙すつもりはなかった、と言えば嘘になりますが、決して悪気があったわけではないので許して下さい。


おっとここでわざわざ戻って『騙された奴はバカ』の所を読む必要はないですよ? そんなこと微塵も思ってませんから。


言葉の綾という奴です、騙してしまったのなら申し訳ない。


最後に、本作を出版するにあたって協力をしてくださった皆様に最大限の賛辞を。


それでは皆さん次巻でまた会えるのを楽しみにしています、本作を手に取って頂きありがとうございました。

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やや外れかかった頭のネジ しらべ @fumiduki-rui

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