とあるせかいでのしごと

バブみ道日丿宮組

夢現

 他人の思考を少しでも崩そうというのであれば、アルコールは実に効果的である。いかなるものも度数の高さには抗えない。80度をシラフに飲める上司はいるが、おそらく人間ではない。歳を一緒に経過してるはずだが、老いが見えてこないのだからおかしさしかない。

 もしかしたらもしかして実験サンプルが実は老化に効果的であったということならば、僕も同じやり方をしたほうがいいかもしれない。薄毛対策はしておいて損はない。

 と話がだいぶそれたが、崩すという意味合いでは自白剤は効果がある。いわゆる麻薬もそれに該当する。平常心がなくなるのであれば、この際なんでもいいかもしれない。

 常に上か下か、勝者か敗北者か。

 非情がこの世界を作り上げてる。

 僕は、もちろん勝者だ。実験する側で、実験される側じゃない。

「どうでしょうかね、先輩?」

「若い個体だから、こればかりは試してみないことにはわからない」

 手術室をモニター越しに見てる僕たちは、軽めのお酒を飲みながらこれから起こることにテンションがあがりつつあった。

 実験サンプルは若ければ若いほうがいいし、銀髪青眼のアルビノ種の人間なんぞ今度いつ手に入るかわからないものだ。

 調べるのに何をしてもいいと思うと、よだれが出るぐらいにお腹が減ってく。少し席を立って、あるいは助手に軽食をお願いするのもいいかもしれない。

 モニターに写ってるのは、実験サンプルである少女。全裸で部屋の真ん中の手術台で大の字に拘束されてる。つるつるとした膣は、誰のものを咥えたようには見えないがそこには今は管がいくつか通ってる。子宮やら、膀胱やらにそれぞれが対応してる。アナルにも同様に管がいくつかある。

 体液は大事だ。この研究を進めるにあたって、データの力は偉大だ。

 管は両手にもある。これは栄養を送ったり、薬を入れたりするのに使う。つまりは実験と延命のための管。

 ついでと言わんばかりに、胸には搾乳するための搾乳機がつけられてる。まぁしかし子供を妊娠したわけでもないのに母乳が出るはずはない。少女で母乳が出るのはフィクションの話だ。本当にそんなことができるのであれば、乳母として活躍できる場面がこの世に生まれてただろう。ただ見た目のために実験サンプルとして捕らえられてしまったから、これからのそのような生活を送ることは二度とない。

 

 ここは天国でも地獄でもある。

 

 快楽の虜になれば、全てがよくなるはずさ。

 搾乳機は実験ということを誤解しないようにつけてるという……了解もあったりはする。丸裸であっても一応は透明のカップで隠すという具合だ。もっとも膣が全開してるのに、胸を隠すのはなぜかという問題が起こってしまうが、まぁいいだろう。

 きれいな桃色の乳首と白肌は誰も触れたことのない聖域。搾乳機は吸うという関係上圧が強い。もしかしたら搾乳機跡がつくかもしれない。

 休憩時間は胸から装置を外してあげるのもいいかもしれない。実験の合間に楽しむ時に僕たちが興奮できないような跡は心にダメージがくる。それはそれで好みにあうやからもいるだろうが、僕も助手もそこは普通だ。

 実験した人間と性行為は大いに盛り上がるからね。今回の場合、果たして同じアルビノ種を妊娠するのか。あるいは普通の子供を宿すのか。

 ちなみに少女自体はいろいろな機器で洗濯済みだ。だから、試験官と実験サンプルが交わったとしても病気をするということはない。

 今であればまだ正常な少女の反応をするということだ。

「生理の症状出てますね」

「これからは抑える薬を飲んでやらないとすぐに孕んでしまうか」

「先輩は中出し好きですものね」

「そういうお前はアナルばかりに出すじゃないか」

「二人だけのサンプルなんですから、使用されないところを使ったほうがいいでしょう?」

「そういうものか?」

 身体はもちろん調べに調べるし、子供を孕ませる。それでアナルなんていうのは、もはや性処理のために消費するだけにならないだろうか?

 そりゃ妊娠したからといって実験はやめないし、性行為もやめるつもりはない。妊婦に最低限の処理はするが、死んでしまえばそれで終わりだ。

 ちなみにこの研究でダメージを負わないのかって?

 それはない。

 なぜならば、希少価値の高いサンプルをデータにするのが僕らの仕事だから。

 自らの子供ができる場合もあるが、それもまたサンプルとして扱うのがここでの日常だ。

 DNAから誰の子供なのかは言わなくてもわかる。便利な世の中になったものだ。

 研究所で研究員と子供が歩いてれば、まず血筋を疑う。そして個体を見て、サンプルになるかを見る。生まれた子供は別の試験官にいくということ。

 近親相姦はデータ的に悪いものしかない。例外として実験することはあっても、正常に扱いはできない。サンプルリストには登録されてるが、消化されてるのはあまりみない。殺傷処分されれるのがほとんだ。

 本当に性欲が強い研究員たちだ。子供までも履き口にするとは、人間としていいのか? 良いデータがでやすいのか? 点数がいいのか?

 性欲が強いのはは間違いなく僕もそうだろうが。

「う、う、う、う……」

 目を覚ました少女が声を出す。

 両手足を動かそうとして、自由にならないのを瞬時に理解した。

 途端に顔色が悪くなった。

 陰部らに装着されてるものを一番違和感を得たのかもしれない。

『ここは夢ですよ』

 手術室にアナウンスを流す。

 びくりと少女がはねた。

「出してください!」

 暴れようとしてもしっかりと拘束してあるため、動けない。

 そして尿が排出された。されるというか、管が溜まったものを吸い取ってるといったところだろう。

 実験で漏らさせても構わないがここはやはり少しでもきれいでいたい。

『大丈夫、夢は覚めるものです。ぐっすり眠ってください。起きた時は天国ですよ』

 意識が壊れようがなかろうが、実験中に精子を受け入れる。きちんと孕み子供を迎える。実験プロセスの一つだ。

 実験と性行為を壊れてしまうまで何度も行う。実験で出た体液やらはすべてデータ。この国がてっぺんに立つために続く戦いだ。

 サンプルは終わりまでしっかりと利用する。それがこの研究所のルール。壊れたあとでも玩具として自分の所有物とすることもできる。

 僕たちは神でもある。

 生きるか死ぬかは、常に隣に存在してる。

「いやです、いやです。出してください」

 新しい命という新たなサンプルを得た時、特性を受け継いでるのか、なにか変わったことはないか、色々調べる。

 レアな少女であれば、なんども多くの実験をし、妊娠をさせる。身体が終わってしまえば殺傷処分だ。

 ここは非情でなく安楽死として、生を全うしてもらうのだ。これでいいことをしたと僕らは笑う。

 世界に一つまた貢献することができたんだと、クールになる。

 散々可愛がった少女を殺してしまうのは気が引けることもある。快楽落ちとなった少女だ。果たして少女は生きることをやってけるのか。薬でいろいろいじられ人間らしさがなくなった状態で外にだすのは無意味な行為ではないだろうか。だからこそ、安楽死させる。

 そして僕らは正しいことをした、ということになる。

 まるでそれは神のような行為で、酒が進む。

 

 僕は、僕と助手はアルビノの少女を検査し、妊娠させる。


 これが現在のオーダーだ。

 少女は素晴らしい。膣からちょうど体液が漏れ出しいくつか回収されてきた。

 採取したものは、数え切れないほどのサンプル。

 少女のレプリカを誕生させるデータもおそらくここにあるだろう。

 だから、本物を解放してあげてもよいという通知がきた。妊娠させるというオーダーはどうしたというのか。

 伝達情報は極めて人間的な思考だ。

 研究者の僕たちがそれをできるなんて、神に感謝したいところだが……神なんてものはいない。

 いるのは人か、人以外かだ。

 解放なんてしない。

 既に僕の陰茎は爆発寸前。助手もそうだろう。

 少女には子供を生んでもらわなきゃいけないのだから。

 いくつかの薬を注入し、反応を確認。

 実験室の温度の変化、色のフラッシュ切り替え。

 それらを色々のパターンで繰り返す。

 少女の陰毛を切り取り、パッケージ。

 いくつになったかわらかない採取がおわると、ボタンスイッチひとつでナイフやら危険物を手術室からすべてしまった。

 残るのは拘束されてない少女。

 がくぶるとベッドの上で怖がってる。

 実によろし。

 逃げるということは薬でできない、叫ぶ……ことはどうだろうか。


 今日は月が綺麗だった。

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