11 生きる

昨夜

すれ違った待ち合わせの間、しんと見つめてた

街路灯の明かりに静まる通りを、人や車のシルエットが

時たまゆっくり流されてくように行き過ぎるさまを




この数年

どこかの遠いはるかから眺めてたつもりだった、人の世

その隅っこに今夜はこうして私もいる




…いる?


確かにいるんだろか


私ここに





しっかりしなきゃいけないはず

始めだすことが、

いつもの投げやりからでいいはずがないなら



だから、やれることは自分でやらなきゃ

動かなきゃだ




生きてんだもの

どーでもいいはずないんだもの

これまでとは違うんだもの

も一度この世界に戻ってきたはずなんだもの





かなう限り細心に、用心深く息継ぎしてかなきゃ


でなきゃ、もう息をしないでよくなった者と同じ




むしろえげつないくらい腹に息を溜めこみ、

周りをふっ飛ばすくらいの勢いに

鼻から息を荒げ出さなきゃ




そうじゃなきゃ


そうじゃなきゃ駄目なんだよ




生還したって言えないんだよ

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WOMAN詩…やさしく殺して 海月 @medusaion

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