古の???

第12話 塔の二階と、side???

  階段を登っていくと鼠色の膜のようなものがあり、突き抜けると、一瞬にして景色が変わった。


 目の前には、想像を超える光景が広がっていた。


 地平線の先まで見える青い巨大な水が、波打っては引いて、波打っては引いてを繰り返していた。


 そう、塔の2階は青い海に、白すぎず、黒すぎず、灰色がかった薄い黄色で、薄いベージュ色に近い砂浜が広がっていた。


「すげぇえ!一瞬で景色が変わった!」


 興奮したといった感じの刀真は何故か、海に入るではなく砂浜を走り回っていた。


 余談ではあるが、刀真は見た目が貞○であるため、前傾姿勢で膜を突き破ると、もはや井戸から出てくる某幽霊少女そのものである。

 もしこの場に日本人がいたら引き攣った顔で「いや、貞子やん」と、肘から先を曲げて人の胴体を叩くようにしてツッコミを入れていたであろう




side???

「ッう?んぅ、、、?あれ?」


 意識が覚醒し、目を開けると見たことのない光景が広がっていた。

 壁が一面白色で、ものすごく広い部屋であり、地面を赤い縁や文字が囲む感じで描かれていた。


 状況がよくわからない。目が覚めたら全く知らない場所にいた。

 誰かに連れ去られたのかな?とも思ったけど、わざわざこんな部屋を用意するようなことは無いと思う。


 状況を理解するために眠ってしまう前のことに思考を巡らせる。


 最後の授業が終わり。掃除も終わり。いつもどおり帰る準備をした。ここからいつも通りではないことをした。

 小さい頃近くに住んでいたけどいつのまにか引っ越して行った優しいお兄さんが引っ越してきていて近くに住んでいると、お母さんに教えてもらったんだ。

 早速挨拶しにいこうと校門を出ようとしていたところ、友達の雛が話しかけてきて、何をしにどこにいくのかを説明したところ。もしかしたら危ないことが起こるかもしれないと言ってついてきた。


 聞いていたアパートの前に着いて、近づいて行こうとしたところ、横から歩いて来ていたおじさんが雛に足を引っ掛けられ転んでいた。

 おじさんは酔っ払っていたようで呂律の回らない感じで絡んできた。


 おじさんが急に拳を振り上げ殴って来そうな時、すごいボサボサな髪の男の人が出てきて、そのままおじさんを投げ飛ばしてしまった。

 ボサボサの髪の男性と少し話すと、すごい違和感を覚え、私の会いたかった相手か確認を取ろうとしたところ地面が急に光だし、意識を失った。


 なんで眠ったのかは多分光のせいだ。けど、地面が光ったからって意識は失わないし、知らない場所で目覚めたりしない。

 状況を確認したところ余計に頭が混乱して来た。


 状況の整理をしていると、金のアクセサリーや、いろいろな宝石をつけたいかにもお金持ちって感じの人達が来た。


 お金持ちだろう人たちの中の一際金持ちそうなおじさんが出て来て、意味のわからないことを言った。


「ようこそ勇者達よ、お主達には世界を救ってもらう」


 意味がわからなかったけど、とりあえず聞くだけ聞いてみようと判断した。

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