エンティティ


 Entityの回です、こんにちは。

 実在物、実体、登場人物や取引しているモノ、など幅広い意味で使えます。


 前回くよくよ悩んだので、今回はマインドリセットをしました。

 ご心配をおかけしてすみませんでしたm(__)mちょっと自分を追い詰めすぎましたね。



 さて、2022年5月半ばから開始した執筆活動がついに二周年を迎えます! わーわーおめでたい!

 書籍化もなんもしてないし、相変わらず読まれないし、なにがめでたい? って言われそうですが――飽き性のこのワタクシが! 二年も! 書いてるぅ~~~~~衝撃~~~~~~!! なわけです。これはえらいことですよ、奥さん! 奇跡!

 


 さて。ラノベというと、もうテンプレなしには語れませんよね。

 異世界に転生もしくは転移して、男主人公が無双していつの間にか美少女たちにチヤホヤされているやつ。

 もしくは、女主人公が貴族令嬢や聖女など特権階級で、どこそこの王子やら高位貴族、はたまた国王に見初められてなんやかんやするやつ。


 私のラノベの入り口は転スラだったので(しかもコミック)、なるほど今の人生から脱却したいみたいな欲求がウケたのかな? と軽く考えて。

 貴族令嬢ものをいくつか読んでみたときに、幸い中世ヨーロッパ史専攻だったし取り入れやすいな~と書いてみたのが最初です。ドレス書きたかったしね。

  

 パニエやコルセットということはイメージ的に近世バロック~ロココが近い(あくまで近いってだけ。中世じゃないですよ。中世なら男性貴族カボチャパンツ。女性はへアスタイル白い巨塔だし)。爵位はなんか平民がいない前提の『序列』でしかない。領地の関係性とか産地、血縁の関係性はほぼ出てこない。

 周辺国の経済産業政治外交はさておき、王宮や領地内の恋愛模様を描くのみ。

 ドレスやお茶会、カーテシーがあればOK。

 かなり乱暴にいえば、そんな感じでしょうか。


 エンタメなので時代考証は不要だし、ファンタジーだし。貴族のマナーや文化的なんやかんやは適当でいいんだな? だって史実じゃなくて乙女ゲーム? が下地だもんね?

 →正解はNO。貴族勉強してからおとといきやがれって怒られた。学士持ってるよぉ……卒論は魔女狩りだよぉ……A+評価だったよぉ。涙

 いやもうね……そんなの厳密に入れたら文字数足りないし、宗教観から入れないといかんし。あの特有の世俗とかそんなの日本人には理解できないんだよ……この気持ちわかってくださる方がいたら嬉しい。ただの愚痴。


 令嬢もの、書くのは楽しいんですよ。だってお姫様は全女子の夢なわけで。おおげさでなく。

 王子さまに跪かれたいし、口説かれたいし。ドレス着て馬車に乗りたいじゃんね~!

 そんなささやかな乙女心だけではダメっていうのがね……悲しくなっちゃった。なんで王女とか貴族令嬢なのに、不倫だの寝取られて離婚だの復讐だの……ドロドロしてるのだろうか。夢がなさすぎる。泣

 


 そして俺TUEEEEとかチートとかについて。

 これ、つい先日私の友人♂が「最近似た転生ものばっかだな」て言ってて。そんなにおもしろいのか? と思って見てみたけど、つまらんかったって言ってました。一応コミックも相当読んでる廃ゲーマーな人の、あくまで一意見ですが、下記ご参考までに。


「でもな、流行する要素は分かったぞ。エ〇動画と一緒」 

「あーるじゅうはちのやつ?」

「そ。ああいうのってな。ストーリー決まってんの。女の子捕まえて~こうなって~、なんやかんや嫌がらないで~男の大好きなシチュエーションで、好き放題キモチイー。それと構成一緒。ああいう動画、廃れないだろ? だからそういう層が居なくならん限り続くんじゃね? 俺はつまらんから見んけど。ゲームなら自分で行く場所決めて、経験値稼いだり攻略したり、スキルセットするのは自分だけどなあ。ああいう与えられて、無自覚で全部うまくいくの、何がおもろいんかわからん」

「あーね……」

「えーじゅは、書くのやめとけ」

「なんで?」

「ああいうのはな、主人公に自己投影したいの。とにかくいるだけでイイコイイコされたいの。他力本願の権化。えーじゅは自分の努力で切り開くタイプで、人から与えられるのはダメだろ」

「おお」

「向いてない」

 


 バッサリいかれたぜえ……向いてない! 笑

 そっすね、なんか無償で与えられると裏があると思って受け取りませんし……てか自分の考えや努力で手に入れてない物をおいそれと使えないですし……それが顕著に出ているのが『死神のお世話係』ですね。だから読まれないのかぁと納得。


 ※批判うんぬんでなく、あくまで一般人の、一意見ですからね! 疲れてたら、おっぱい大きくて可愛い子に囲まれて、イイコイイコされたいよね! 知らんけど。


 

 で。ここまででお気づきかと思うのですが。

 ラノベって対象読者がもう大人になってます。自分にこどもがいて中高生だったら、あまり読んで欲しくはないかなあ。スキルは付与されるもんじゃなくて、獲得するものだからねえ。世知辛いけど。


 あ、これも私が根本的に相いれない要素になっちゃってると気づきました。

 なんかすごいのを『与えられる』。

 だってね~私自身今までものすごく努力して、英語勉強したり、いろんな研修受けたり、社内外の人々(嫌な人も高圧的な人も)とコミュニケーションをしたからこそ今の自分がありまして。

 (裕福な家庭育ちじゃないですよ。アル中DV親父と共依存の母親とのオンボロアパート育ち、児相一歩手前案件ですよ。)

 それを全否定されてる気分になっちゃうんですよね……あくまで個人の受け取り方ですが。


 今の流行を否定したいわけでもないですよ。

 ただただスカッとざまぁしたい気持ちに寄り添うのもまた、エンタメの役目ですから。

 私個人的に、ってだけで。ざまぁとか経験だと思って書いてみたけど……書いてる本人が、ざまぁの良さ? が分かってないので、いまいち読まれません。そりゃそうだ笑

 


 そんな私が書きたいものは、がんばったら報われるものです。

 現実では報われないからこそ、物語では報われて欲しい。いつか報われるかもしれない。だから一緒にがんばろうよ! みたいな。きれいごとですけどね。


 読者様には、この場面はこういう意味? 主人公はこう考えたけど、私は違うかなあ。

 敵を憎めないのは、絶対的な悪じゃないからだよね。

 なるほど政治・経済でこういう関係があると、こう波及しちゃうのか。

 出てくる人、みんなどうやって幸せになるかなあ。

 ――そんな、想像の翼を広げて欲しい。


 すべては理想論かもしれませんが、私はこのスタンスでまた次の作品を書きたいです。

 ほんのわずかでも私の書いたものを「おもしろい!」と言ってくださる方々と一緒に。


 なので次は、初めての青春ものに挑戦するつもりです。これは、便利屋ブルーヘブンのラストエピソードを書いた時から、ぼんやり思っていたことでした。

 私らしく少しダークだけれど、最後はみんなハッピーになる。明日から頑張れる。そんなお話をお届けできるように準備中ですので、楽しみにお待ちくださいね。


 というわけで今後ともどうぞ、よろしくお願いいたします。


 

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