積み上げた年月が花開くとき

心を乱してしまうと、国に災厄を呼んでしまう娘は、一人きりで変わり映えの無い日々を過ごしている。そこへ、一人の青年が、旅の話をするために訪ねてきた。
訳ありな男女の距離が近付く様子を、じっくり描いた恋愛系異世界ファンタジー。異国情緒のある美しい光景も細やかに描写されていて、物語世界に深く入り込んでいきます。
事情が事情だけに、一人きりでしか過ごせない娘の孤独に胸が痛くなり、この子のが幸せになってほしいと心から思います。だからこそ、最終話でのあるシーンが、この上なく胸を打ちました。

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